怒り ページ16
灰原Side
Aの父親を殺した呪詛師に出会ってしまった。こんなによく笑って、よくはしゃいで、素敵な九十九さんという同級生もいて…そんな彼女が、父親を殺されているなんて考えないでしょ？"たまたま"というワードに本当に苛ついた。その"たまたま"に当たって父親を殺されたAはどれほど悔しかっただろう、悲しかっただろう。
だが、そんな奴に負けてたまるかという気持ちに反して、日向は強い。攻めては受けてを、ただ繰り返すだけだった。ダメージが入った様子はない。なんで…なんで…
「ま、所詮弱いやつは弱いよな〜お前の父親もお前らも。お前らが何を叶えたくて、何が欲しくて、努力したところでただの雑魚だ。お前らじゃ俺に勝てないんだよ。」
眼の前のこいつに只々腹がたった。今まで七海と頑張ってきたことをすべて否定された気がしてならなかった。何より、父親を殺されて絶望の淵に立って酷く悲しみ、悔やみいつか父親の仇を取ろうと頑張ってきたであろう少女がなぜここまで主犯者に否定され、貶されればならないのか。
僕達のすべてを貶したコイツに酷く腹がたった。
――そして僕の怒りはピークに達したようだった。
自分で生み出した何かが自分から溢れている。怒りのピークを突っ切った頭は気味が悪いほど冷え、静かだ。周りが見えなくなっていた。こんな時はAを気遣ってあげなければならないのだろうが、今の僕にはその余裕はない。
怒りだけを持って走り出した。自分から溢れる何かを自分の中でぐるぐる廻す。自分の中で何かが変わった。
Aに申し訳――いや、その必要は無かったようだ。Aも駆け出していた。Aも僕と同じく驚くほど無表情で呪力が体に満ち満ちていた。
「何〜本気出したの〜？まぁ、呪力量が上がったとして俺には勝てるはずな――」
思い切り拳を振るった。後悔も日向を思う気持ちもなにもない。そこに有るだろうものは明確な殺意だった。もう受けも躱しもしない。
日向に拳が触れた瞬間、目の前で黒い火花が2つ弾けた。
打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した瞬間 空間は歪み、呪力は黒く光る
―――――――――――「「黒閃！」」
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七原雄人 - ありがとうございます‼菅原道真関連のもの探すのなかなか難しく…ネタが私の記憶になります😁本当にありがとうございます。これからもがんばります‼ (2022年5月5日 22時) (
レス) id: a371aa8885 (このIDを非表示/違反報告)
白河青蓮(プロフ) - 設定もしっかりしてて読むの楽しかったです。続き楽しみに待ってます！ (2022年5月2日 19時) (レス) id: c768dbb082 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七原雄人 | 作成日時：2022年4月16日 9時
