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聞くやいなや、佑亮くんは少し寂しそうな顔をして
「僕、高校のとき付き合ってた彼女と別れたんですよ」
………
何の前置きもなく唐突に自分の失恋話を語り出した
え、何故?
「やっぱりまだ好きでさ〜〜」
「ほぉ」
グラス片手にテーブルの隅で小さくなってコソコソと胸の内を明かされる
一通り話が終わったあとで、
「だから、先輩の気持ちも少しは分かると思うんですよ。言ったら楽になるかも!」
私を励ますための長い長い前置きだったことに気づく
目尻にたまった涙をゴシゴシ拭いてから、ほら話せと言わんばかりに真っ直ぐ見つめられた
...今日は珍しく頼もしい
「転職で海外行くんだって。想いも伝えさせてくれなかった」
「話のスケールが比べ物にならなさそうで凹みそうです」
「そんなところで落ち込まないでよ」
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作者名:きぃた | 作成日時:2018年3月6日 11時