超能力者のクラスメイト【斉Ψ】

消しゴム ページ20

大きな音に驚き、
言い争う当事者どころか
周りの奴等全員も静かになる。

というか僕も驚いた。



音のした所……隣を見るとAさんが
両手を机に置いていた。


今の、Aさんが…？


Aさんは注目を浴びる中
人差し指を口元に寄せる。


貴「二人とも、静かにね」


ゴックン

燃/海「「お、おぉ、悪い」」


おい、誰だ。
今、Aさんを見て唾飲んだ奴。


「「「「ふ、ふつくしい…… 」」」」


……その場にいる者全員かよ。



貴「二人を鎮めるにはコレしかないかなー
なんて思ってやったんだけど…
やりすぎちゃったかな」


夢「そ、そんな事ないよ！ ほら、ちゃんと
二人共静まったから良かったんだよ。

って事で、勉強しよ！！」


夢原さんが機転を利かせて、勉強が再開した。



＿＿＿＿

＿＿


頭をガシガシと掻く窪谷須。


窪(やべェな、分からねぇ…。い、いくか！)


あ。(察し)


窪「く、楠木さん、ここ分かるか？」

貴「ん？ どれ？」


Aさんは身を乗り出して
窪谷須の指差す問題を見る。


窪(ち、近い近い近い近い！！)



おい、窪谷須。
だからといってAさんの匂いを嗅ぐな。


貴「あぁ、ここは＿＿ 」

『……』


窪「そうか、そういう事か！
なら、これ違うな。消すわ…あっ」


手を滑らせ、机上に転がる消しゴム。


パシッ

貴/窪「「あ」」


消しゴムを取ろうとして
Aさんと窪谷須の手が重なった。


貴「ご、ごめんね！！」

窪「いや、こっちこそ、すまんっ」



照(あら、あの二人いい感じじゃない)


モヤ……


ん？

ここにきて胸やけか？

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