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大学生初日はいきなりの講義。
曲線を描いたホールに1人、席に座る。
高校とは全然違う、大きいなぁ。
1人で感動していると誰かに声をかけられた。
「隣座ってもええ?」
茶髪の男の子。
鼻にかかった声に少し安心する。
「ど、どうぞ」
キヨ以外の男の子とは、あまり関わらなかったため少し緊張する。
だけど相手は違うようだ。
「俺はレトルト!よろしく!俺の事はレトさんって呼んで!これから仲良くしてなぁ?」
「あ、あぁ…よろしく」
完全に圧倒されている。
レトさんは見るからにフレンドリーで優しそうな人。
キヨとは正反対だなぁ。
…って、キヨと比べるのはやめよう。
「私はA。よろしくね!レトさん!」
「Aちゃん!かわいい!こんなかわいい子と出会えて嬉しいわぁ」
「何言ってんのレトさん!」
あまり言われ慣れない言葉に顔が赤くなるのが分かる。
そんな私に釣られてレトさんも顔を赤くする。
なんだ、この状況。
「どーゆー状況ですかー?」
顔を赤くし合う私達の隣にまたまた男の子が1人。
メガネで低身長。
「うっしーじゃん」
「…うっしー?」
うっしーと呼ばれた男の子はレトさんの友達なようで。
「牛沢っす。うっしーとかうしざあとか好きに呼んで。」
「うっしーよろしく!私はAです」
「ん、Aね。よろしく」
うっしーはなんだか落ち着いてるな。
頼れるお兄ちゃんって感じ。
こんな人に限って意外と毒舌だったりするのかな(当たり)
「俺達と仲良くしてな!」
「友達探してたし、私の方こそ仲良くしてください…」
「お前ぼっちだったのかよ」
毒舌大当たり。
まぁ私にはこれくらいがちょうどいいよ。
ありがとう、うっしー。
「うっしー毒舌なんだね」
「Aちゃん、うっしーオタクやからあんま喋らん方がええよ」
「おい、オタクじゃねーわ」
「え!うっしーオタクなの!?」
「だからオタクじゃねーから!」
なんだか楽しい大学生活な予感。
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作成日時:2018年4月23日 16時