cruel and beautiful world (ページ5)

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side_you

樹｢えぇー！？お前ら付き合ってんの？！？！｣

部屋の片付けを3人でやりながら、樹に私と北斗くんが恋人関係だと伝えた。

同時に樹と北斗くんの関係も教えて貰った。

2人は幼稚園から一緒でいわゆる、"幼なじみ"で、"親友"だそうだ。

そんな関係なのに、北斗くんが私の存在も、自分に恋人がいることすら教えていなかったのには私も少し違和感を覚えた。

樹｢初耳なんだけど｣

北斗｢初めて言ったからね｣

樹｢いやいやなんで言ってくんなかったの？俺たち親友だよな？？｣

北斗｢普通に考えて、お前に言うわけないでしょ｣

樹｢どうしてよ｣

会話に夢中で片付けの手が止まっている樹とは反対に、テキパキと動きながら片手間に会話をしていた北斗くんの動きが止まった。

そして私の顔をしっかり見る。

北斗｢いいか、A。こいつは…樹は、女遊びがひどい、ひどすぎる。幼なじみの俺だからよく知ってる｣

樹｢ちょいちょい｣

北斗｢樹、とりあえず黙ってて｣

樹｢…｣

北斗｢一週間ごとに違う女性と付き合ってる、しかも別れ方もひどい…｣

真剣な眼差しで、しかも私の手をぎゅっと握りながら訴えてくる。

そんな北斗くんの態度に私もつい正座をしてしまっていた。

もしかして、心配してくれているのだろうか？

私が樹とそうゆう関係になるかもしれない…ってことを。

樹｢待て待て、そこまで言うか？さすがに北斗の彼女に手は出さないぜ？？｣

｢私も樹を好きにはならないよ｣

樹｢え…｣

わざとらしく｢傷ついた…｣って顔をする樹。

北斗｢…まぁ、そうだよな…｣

と、北斗くんは少し不安げに笑い片付けを再開させた。

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