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side_juri
引越し当日
｢よろしくお願いしまーす！｣
第一印象は良くしたい、イメージは元気な好青年。
｢いらっしゃい、荷物はもう部屋に運んであるからね｣
｢今日から4人で仲良く暮らそうな！｣
おじさんとおばさんは暖かく迎え入れてくれた。
どうやら上手くやっていけそうだ…が、肝心なAというやつが見当たらない。
｢あの…Aさんって……｣
母｢あぁ、あの子なら…、A〜！！降りてきなさ〜い！｣
どうやら家の中にいるようだ。
せっかくなら出迎えてくれてもいいのに…
やや背が低めで、肩まで伸びた黒髪、胸は…小さめか。
家から出てきた少女…Aは、どこにでもいる普通の清楚系女子だった。
でも、大人っぽいような…子供っぽいような、両方の雰囲気を兼ね備えた不思議な感じもした。
今までに付き合ったことないタイプ…
｢俺、田中樹！よろしくな！！｣
名前を言っただけなのに、Aは少し戸惑ったような顔をした。
なにか考えているような…
｢どうした？｣
A｢あ、いや…なんでもない。私、A｣
そう言ってニコリと笑うAは、少し可愛かった。
｢おう！よろしくな！A！！｣
A｢よろしく…｣
いきなりよびすてが少々不満だったらしく、表情が引きつっていた。
しくったな…
おばさん｢A、家を案内してあげて｣
A｢…はーい｣
｢やった！行こ！！A！！！｣
とりあえずこうゆうのはテンションだ。
こっちのテンションに引きずり込めば勝ちだ。
そう開き直り、俺は"早く案内しろ！"という感じにAの手を掴み引っ張った。
あからさまに"面倒だな…"みたいな顔をするA。
でもその顔にどこか、笑顔も隠れていた…気がする。
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作者名：さいか
| 作成日時：2018年10月1日 22時
