美味しい ページ7
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幻「.....気持ちはわかりますよ
でもあなたにはもう3人もお友達がいるのですよ?
泣かないでくださいな。
......それに」
幻太郎さんは私の頭を撫でたあと後ろをちらりと見る。
『...?』
つられて覗くと、おろおろしている2人がいた。
幻「貴方が泣いていると後ろの2人が落ち着かないようで。」
『ふふっ』
帝統くんと乱数さんの慌てっぷりに思わず笑ってしまった。
『急に泣いてごめんなさい。
...........私も友達でいいんでしょうか?』
乱「もっちろん!!」
幻「当たり前でしょう?」
帝「お前は今日から俺らのダチだ!!!」
3人のあたたかい言葉と表情に思わずだらしない顔になってしまう。
『みなさん_________
ありがとうございます!!』
「「「!!」」」
乱「.......どーーんっ!」
『きゃっ!!
乱数さん!?』
乱「今の笑顔すーっごく可愛かったよ!!
難しい顔してるより、Aは笑ってた方が可愛い!!」
『そっそんなことないですよ!!』
乱数さんに頭を撫でられながら否定する。
幻「.......帝統?どうかしましたか?」
帝「いや、なんでもねぇ........」
帝(なんだ....?
さっきのAの笑顔.......
.....まぁいいか)
――――――――――――――――――――――――
乱数さんの事務所に泊まった日の夕飯はお鍋だった。
本当にみんなで一つのお鍋を囲うんだ、と初めてのご飯に少しわくわくした。
乱数さんがお菓子を入れようとしたり、帝統くんがお肉ばかり食べたり、それを幻太郎さんが止めたり、
食事の時間とは思えないほどの騒がしさだったけれど、
それがとてつもなく楽しくて幸せで、私は笑いっぱなしだった。
______「お嬢様、本日のディナーはシェフが腕によりをかけて作りました。」______
正直、そう言われて出されたご飯を1人でだだっ広い部屋で食すことは苦痛だった。
何も味がしない。
常にマナーを意識しないといけない。
(.......美味しいわけないじゃない)
私はいつも顔を歪ませて出されたものを食べていた。
乱「チョコ入れたら絶対美味しいよね!
そう思うよね!」
帝「だーーーーーっ!!!
まじでやめろよ!!?俺まだ肉全部食ってねーんだからな!?
......いでっ!!」
幻「おばかですね、なに一人で全部食べようとしてるのですか」
『あはははっ』
不安しかなかった家出生活に
希望と楽しさが見えました。
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レンコンさらだ - 千早さん» わー!!!ありがとうございます!嬉しいです〜!最近忙しくて更新がもっと遅くなっちゃってて申し訳ないです。精進して参りますのでよろしくお願いします! (2020年7月31日 0時) (レス) id: 4187762a0b (このIDを非表示/違反報告)
千早 - めちゃくちゃ面白いです!これからも頑張って下さい! (2020年7月28日 22時) (レス) id: 1137d622a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レンコンさらだ | 作成日時:2020年6月8日 2時