朱色のおまわりさん 5 ページ43
4201side
咄嗟に私は他の細胞さんのご飯を庇うように、もう片方の手をバスケットに伸ばし・・・
反射的に、細胞さんの手を強く叩いてしまった。
4201「ぁ、すみませ・・・!?」
ヤンキー細胞「よくも・・・よくもやってくれたなッ!喧嘩売ってんのか?ああ”ん?もう許ねぇ・・・。寄越さないなら、力ずくだッ!!」
怒りで、顔を真っ赤にした細胞さんはカッと目を見開いた。
_________怖い。恐い。コワイ。
なんで、私がこんな目に合わないといけないだろう?
まだ、研修途中で赤血球として自立もしてないのに・・・。
こんな体験、同期の赤血球たちはきっと一生誰もしないだろう。
そう思うとつくづく私は運が悪い。
そもそも、先輩があの穴に落ちなければ・・・。
そう先輩の・・・。
_______迫ってくる、細胞さんの右拳。
溶血まではいかないだろうけど、絶対痛い。
4201「ぃ、やだ・・・。誰、か!!」
そう願ってみるも、この拳は避けられない。
誰も止めてくれはしない。
免疫系の白血球だっていないし。
赤血球たちは、皆我が身のことが一番だろうし・・・。
そう思うと急に寂しくなる。
4201「あ、そうか・・・私、一人ぼっち、だった、んだ。」
・・・そうだった。
風を切る音がもうすぐそこまで迫っている。
3803「4201ちゃーん!!!」
聞こえる筈のない声。
だって、彼女は今頃穴の中だ。
パシッ・・・
ヤンキー細胞「ぁ・・・?」
乾いた音が、鼓膜を揺らした。
いつの間にか流れ出ていた涙も、乾いてしまうほどに驚く。
?「・・・意味の分からんことをほざきやがって。」
ヤンキー細胞「っ!てめぇ!!」
?「あんたの今の行動は、赤血球の職務執行妨害に値する。・・・とんだ、たわけだ。」
私の前で、こんなに恐い場面なのに自信げに背筋伸ばしている茶髪の赤血球。
3803「4201ちゃん!!大丈夫・・・!?本当に、ごめんね。私がこんなアホでバカで、ノロマだから・・・貴方をこんな目に・・・!!」
先輩が泣いている。
?「・・・俺はあんたに制裁を下す。それが・・・俺の任務だ。」
ヤンキー細胞「はぁ?本当お前・・・なんだよ?格好つけてんじゃねぇーし。」
ねぇ、私の前に立つ赤血球さん?
貴方は何で私を・・・助けたの?
ねぇ、貴方は・・・
誰?
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以前、評価して頂いたのでそのぶんの更新です。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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はる - 一生童貞の変態ホワイトまりも野郎が出てた!(クプラさん) (2020年5月11日 0時) (レス) id: e814e05207 (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - 最俺最推しさん» くっ…こいつ、直接脳内にッ!!ロキ上がってましたね!やっぱ最高ですね。 (2019年1月21日 21時) (レス) id: 7ca422baae (このIDを非表示/違反報告)
最俺最推し - 僕は美しい! (2019年1月19日 14時) (レス) id: f78cecde0f (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - あんこもちさん» 分かりました!!そういって頂けるとやる気がでます!o(`・∀・´)oガンバリマス (2018年10月3日 17時) (レス) id: 7ca422baae (このIDを非表示/違反報告)
あんこもち - 更新頑張れ! (2018年10月3日 17時) (レス) id: 209354e5c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふてんにぶおんぷ | 作成日時:2018年8月16日 14時