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95* 晴れのち快晴 ページ47

「……〜〜総悟ぉ…っ」

「オイオイどうしたんでィ」


あれだけ張り詰めていた緊張が、このだらしなく隊服を着崩した男を見ただけでぷつんときれて一気にそれが目から溢れ出た。

驚いた様にAを見つめた総悟が泣き出した彼女の方へ駆け寄って同様にしゃがみこむ。


「誰に泣かされたんでさァ。…って、まぁ、俺か」

「うっ…ひっ、く、……総悟、ぞゔご」

「汚ねぇ」


罵倒しながらも乱暴だが隊服で彼女の涙を拭く総悟。
その不器用で優しい仕草にAは益々涙が止まらなくなった。


「総悟、お願い、えぐ、…どこにも…」

「……何でィ、」

「どこにも、いかないで」


ポーカーフェイスと目が合う。
相変わらず崩れない表情だが、確かにその動きは固まった。


「私がピンチな時に、誰に1番に助けて貰いたいなんて、そんなの望まないから…勿論、総悟がいいけど、そんなの…いつでも無理なんて、わかってる」

「…旦那に聞いたかィ」

「…ゔん。酷いよ、……総悟」

「……俺?」


まさか自分が酷いと言われるとは思っていなかったみたいで、少しその崩れない表情が驚きに包まれた。


「だって、私が報酬だって、言われて、
素直に認めて私の事放っていっちゃうんだもん…!
本気で銀ちゃんに私の事任せて、私の事好きなんでしょ…!!」

「……だからこそでさァ。
お前を守れんのは、俺じゃ無理だって分かったからでィ」

「何それ!!そんなの私が死んでから決めてよ!!」

「…、」

「私が総悟と手合わせして怪我した時も手当てしてくれたし、襲われた時も見つけてくれたし、風邪ひいた時1日中看病してくれたじゃん…
もう、大事な思い出しかないよ、私…」


好きな女が自分の為に泣いてるのを見ているだけで、総悟は自分に言い訳をつけて逃げることをやめた。

「…俺で、」総悟が泣きじゃくるAの頭を撫でながら呟く。


「…いいんですかィ。
俺ァ天邪鬼ですぜ」

「そんなの知ってる」

「好き嫌いは多いし土方は嫌いだし」

「いいよ、…え土方さん?」

「嫉妬して喧嘩しちまうし」

「いいよ可愛いから」


何個か取り上げられた自分の弱いところを列挙していって総悟は「それから、」と理由を探す。

そんな様子にすっかり彼女の涙も乾いて、頭に置かれていた彼の頭を自分の首に回して、総悟の胸に寄り掛かった。


「なんでも許せるよ。総悟が居てくれたら」


総悟は暫く無言で…それから小さく、
「参りやした」と笑ったのだった。

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- うぇ!? なんですかこの作品!…………神じゃないですか!! 作者様神ですか!? この神作品を作ってくださって有難うございます!いつまででも更新待ってます! (2018年10月3日 19時) (レス) id: 6ebd955238 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井(プロフ) - 主人公とキャラの駆け引きがとっても自分のタイプです!これからも応援しています! (2018年4月3日 22時) (レス) id: 2e9a8055ee (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - これからも頑張ってください! (2018年2月10日 12時) (レス) id: 5460fa1ff4 (このIDを非表示/違反報告)
さらんりちぇ(プロフ) - 総悟大好きなので、すごく面白いです!これからも更新がんばってください! (2018年1月31日 20時) (レス) id: f4f18cc943 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 沖田くんオチですか。…沖田くんオチって意外と人気あるんですよねコレが。こんな駄作者な私でも100hitも行けるくらい。沖田くんはやっぱ最高だった。続き待ってます。と言っても最後のセリフは完全に襲う気マンマンだけど。 (2018年1月8日 6時) (レス) id: 2ca11f0d25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おそらまめ | 作成日時:2017年10月29日 20時

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