２ ページ37
学内に実しやかに智は男が好きだと噂を流した。
すると１人の男が引っかかり智のストーカーと化した。
行く大学間違えたと思うほど立派な体躯。
予想通り間違えてたようで頭の中は脳筋で本能のままに行動を起こした。
出遅れた俺が見付けた時、智はボロ屑の如く倒れてた。
意識がない智を自宅に運び手当をした。
意識を取り戻した智に俺はできるだけ優しく接した。
そして…まんまと同居をすることになった。
だが…恐怖に魘される智。
一層、前を向けなくなった。
一緒に住む俺の顔色すら伺う。
元々……リサーチ不足だった。
それでも欲しかったんだ……どうしても。
だから兎に角、優しく大切に扱い甘やかした。
その甲斐あってか少しずつ色んな表情を見せてくれるようになったし話もしてくれるようになった。
元々口下手らしいが無言の時間も穏やかな空気を漂わせる。
１年後………俺に上書きしてくれと言った。
地盤を確実にしたくて早々に大手の会社に内定を貰って喜んでいたのに。
智は俺には大丈夫だが、俺以外の男にはまだ恐怖に震える。
俺的には喜ばしい事だが智は違った。
焦って疲れて……触れる事すら躊躇われた。
そして俺はその欲求不満に耐えられず遊び歩いた。
それが智にストレスを与えていたと気付かずに……
遊んでいる間に感覚が麻痺していたんだ。
会話すらない…互いの寝顔を見るだけの日々が当たり前になっていた。
卒業式の日さえも……
そして………………智は消えた。
このままでもいいか………とも思った。
散々放ってて……どの面下げて会うのか？
耐え切れず出て行ったのだ……追い掛けてどうする？
そう思ったら探せなかった。
だが…毎日帰る部屋は広くて寒いモノに感じた。
智本人と少ない荷物が消えただけで。
智も同じ気持ちだったのか？
１ヶ月……も………無理だった。。
俺には智が必要なんだ。
智の寝顔だけで癒される程に。
何年経ってもその想いは消えなかった。
大学に問い合わせても個人情報保護で教えてくれなかった。
その代わり偶然にも智の両隣にいた彼らを見付けた。
彼らを監視する事にした。
それから友人たちのツテを辿って漸く見付けた。
会社の人間と同居してる事も知った。
それが許せなくて相手の男に女を近付けた。
結婚を先急ぐ彼女はしっかり男をゲットした。
智の居場所を知ってから仕事を辞め２人の行き付けのバーで働いた。
運命の再会のため……２人が俺の元へ智を連れて来るのを待っていた……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 206人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼羽(プロフ) - 青子さん» 初めまして＆コメントありがとうございます！…もう嬉しすぎます。青子さんのお話もお気に入り入れて何度も読み返させて頂いてます。そんな方からのコメント嬉しすぎます。拙いお話にお付き合いありがとうございます。しかもタニス・リーファンだなんて…頑張れます！ (2021年11月26日 22時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - 今回のラスト、まさかまさかでした。この先があったら、なかなか怖い事になりそう…などと妄想しております。蒼羽さんの作品をこれからも楽しみにしております。モンスターの太郎ちゃん、一郎君兄弟、楽しみにしております。最後にタニス・リーのファンです。 (2021年11月26日 16時) (レス) id: d98076db62 (このIDを非表示/違反報告)
青子(プロフ) - はじめてコメントさせていただきます。蒼羽さんのお話は全部読ませていただいております。毎日の更新本当にありがとうございます。 (2021年11月26日 15時) (レス) id: d98076db62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年11月26日 0時
