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「ジュン、連邦に連絡ついた？」
メインルームに戻るなりカズナリはジュンに尋ねた。
「ああ。
直ぐに近くの巡洋戦艦を何隻か回すって」
「空母なんて持ってる海賊なんて、そんなにいないからな。
大きな組織である事は確定だから少しでも多く早く取っ捕まえたいんだろ」
「成る程ね、確かに」
「取り敢えず一息つかない？
なんか飲もう。
喉渇いたし疲れたろ？
それとも他の連中同様寝る？」
「いや、俺はトリガー引く瞬間しか緊張してないから、そんなに疲れてないよ」
そう言ってジュンは軽く肩を竦める。
「サトシってサイキッカー？
あれだけのビー飛ばせるって」
「まぁな。
他言無用だよ。
それこそ研究者がうはうは喜ぶ研究材料になるからな」
「そうだね。
研究者って自分の研究の為なら容赦ないからな。
自分の欲求か満たされるまで続くし」
「でも満たされる事はない。
次々欲求は生まれるからね」
２人同時に溜め息を吐く。
「それよりカズの方がずっと疲れたろ。
休んだら？
待機代わるよ」
気遣いに気遣いで返される。
「じゃ、そうさせて貰おうかな。
その前になんか飲もうよ」
「それには付き合おうかな」
「そうしなよ」
連れ立ってメインルームを出て談話室に向かう。
「それにしてもこんな小さな船まで狙ってくるんだな」
「ああ、取り敢えず見掛けたら襲って奪えるモノは何でも奪うんだよ。
それこそクルーだってどうとでも売れる。
宇宙船持ってるって事は金持ってんだろって短絡的な考え方だ」
「そういう考え方なの、海賊って」
「そうだよ……でなきゃ力付くで人様のモノを奪おうなんて考えつかないだろ」
ジュンはコーヒーを一口啜り
「とことん何でも調べたがる奴もいれば何も考えず楽して金稼ごうと思う奴もいる……極端だな」
「だよな。
普通に暮らしたい奴が馬鹿を見る」
「……普通ってどんなの？」
そこ食い付くの？
カズナリはジュンに苦笑しつつ
「何？
哲学でもする？
まぁ……庭付きの小さな家で楽しく皆でわいわいして、そこそこ稼げる仕事して……かな？」
「本当に普通だね。
でも、それがいいんだよな」
「そう。
なんの危険もなく気が付けば時が過ぎて行く、まったりとした人生でいい。
スリル満点な宇宙暮らしよりもさ。
地面に足着けて少しの煩わしさもない生活。
贅沢かな？」
「贅沢ではないと思うよ。
誰もが願う事でしょ」
ジュンが頷き穏やかに微笑む。
……俺、こんな風に笑えるんだ。
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蒼羽(プロフ) - ともさん» コメント毎度ありがとうございます。とっても嬉しいです。ハッピーエンドが基本なので安心？して読んでやって下さい。悲型は書けませんね。それに書くならやっぱりハッピーエンドがいいです。楽しく読んで欲しいので。それでは続きをお楽しみ下さい。 (2021年2月20日 22時) (
レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 途中ですが…サトシくんに危険が及ばないか？ジュンくんは？とか1人で考えながらドキドキしています(笑)続きに行ってきます(☆~☆) (2021年2月20日 14時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年10月10日 1時
