【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ29)

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続々ページ29

ボリスさんに頼まれたものを用意して、寝室があまりにも散らかっていたので片付けようかと思っていると玄関のインターホンが鳴った。

「はやっ…！」

さっき下についたとは聞いたが、その電話があってから1、2分しかたっていない。

よっぽど急ぎの用事なんだなぁ、なんて考えながら玄関のドアを開けるべく玄関に歩いて行くと俺がドアを開ける前に勢いよくそれが開いた。

「えっ、ちょ…」

「おじゃましまーす！」

「あ、コプチェフさんいらっしゃ……って

ちょっと！！コプチェフさん俺んち土足じゃないっていつも言ってるじゃないすか！！

ジャパン式なんですよ靴脱いでくださ…っいでっ！」

勝手に玄関のドアを開けたと思ったら土足のままどかどかと遠慮なしに入ってきたコプチェフさんに向かってわぁわぁ騒いでいると、後頭部に衝撃が走った。

涙目で後ろを振り返ると不機嫌そうなボリスさん。

「な、なんすか…？」

「うるせぇ」

「………….」

り、理不尽！！

「うわっ、きったなー。カンシュお前寝室くらい片付けとけよなー」

「え？あっ、な、何勝手にドア開けてるんすか！」

「ベッド借りるってボリスが言ったでしょ」

「そ、それはそうですけど……」

一応俺が家主なんだから一言くらい声をかけてほしい。

しかしそんな事を口にしたら痛い事をされるのは目に見えているので俺は口をつぐんだ。

「ボリス、早く！」

「ああ」

焦っているような声でコプチェフさんがそう言うと、ボリスさんは俺の横を通ってコプチェフさんの所まで早足で歩いて行った。

そのときボリスさんが誰かをおぶっている事に初めて気がついた。

「…………え？」

そしてその人物を見た瞬間、俺は目を大きく開いて固まってしまった。

柔らかそうな白い髪、日に当たったことなんかないんじゃないかと思うぐらいの透き通った白い肌。

逞しいボリスさんの背中にぐったりと寄りかかっている少女は数日前に自分の前から突然姿を消したはずの……。

「……、A……？」

俺がそう呟くと、今度はボリスさんとコプチェフさんが目を大きく見開いた。

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