【ウサビッチ】親の罪をかぶった少女 part２ (ページ15)

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洗脳注意　過去ページ15

「こっちくんなよ！！」

「バイキンがうつるだろ！！」

「おまえのかーちゃんバイタなんだろ！おれのかーちゃんがバイタはきたないっていってたぞ！！」

数人の子供に囲まれた、その子供たちよりも少し線の細い少女がもともと赤い目をさらに赤く腫らして必死に反論する。

「そんなことっ…ないもんっ！おかあさんは…、おかあさんはっ…Aのために…っ
、ひっしにはたらいてくれてるんだから…っ！」

「なんだよ！Aのくせにくちごたえすんのか！？」

「うっぜ！」

「さっさとここからでてけよ！」

そんな少女に腹を立てた子供たちは手に持っていた棒や、足元に落ちていた石を拾って少女を弄る。
時折、少女が抵抗したが、抵抗するとさらに強く少女を叩いた。

「こらっ！お前たち何してるんだ！」

「あ、やべっ」

向こうから走ってくる民警を見つけると、少女を囲んでいた子供たちはさっと散って行った。

「ったく…、今どきいじめなんて……って、ああ。レイラんとこの子か…」

さっきまで囲んでいた子供たちに対して怒っていた民警は、囲まれていたのがAと知るや否やはぁ、とため息をついた。

「……辛いかもしれんがな、君はあんまり外に出るべきではないと思うよ」

「…………で、も…おかあさんが……おしごとで…」

「あのな、君のお母さんのしている事は仕事なんて言えるものじゃないんだよ。君もそれくらい分かるだろ？」

「……」

「分かったらさっさと帰りなさい。私も忙しいんだ、次見かけても助けてやれるとはかぎらないからね」

「……」

さっきからだんまりなAへの苛つきを隠すことなく、その民警は舌打ちをしてその場を去って行った。

一人ポツンと残されたAは、自分の目元を強くこすって自分の家へと足を向けた。

街から少し離れた位置にあるAと母親が住んでいるアパートは、Aと母親以外住んでいなかった。入居希望者がいないほど汚い訳でも、曰くつきなわけでもなかった。

入居希望者がいない理由はAとその母親がいるからだった。

「…ただいま」

「おかえり、A…！っどうしたんだい！？その傷…っ！」

「ちょっと…、ころんじゃって…」

「馬鹿だねぇ…、転んでそんなになるわけないじゃないか…っ！街のガキどもにされたんだろう？ああ、可愛そうに…。こっちにおいで？」

「…うんっ」

Aの母親は時折人が変わったかのように優しくAに接した。

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