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side You
あれから聡からの連絡は当然ない。
『聡、ちょっといいかな』
聡「ああ、今忙しいから」
今まで私がしてきた当てつけのように
ボーッとしているだけの聡が言う
『そっか、じゃあ放課後でいい』
聡「あー放課後は勝利と帰る約束してるから無理」
『……』
たしかに私も悪かったけど
ここまで感じの悪い言い方しなくても。
『じゃあ佐藤に私から断ってくる』
聡「ちょ、勝手なことしないでよ」
『聡が時間作ってくれないなら
私から作るしかないでしょ』
聡「…今度にして」
『今日じゃないとダメ』
子供のように私の真似をして
拗ねている聡の手を取って彼の教室を出た
聡「ちょ…！もう授業始まるんだけど」
『まだ15分もある』
聡「…」
何を言っても言い返す私に、諦めた聡は
ただ私の行く場所に連れられていた
聡「こんな人いないとこまで来て何？」
『あのさ、』
聡「…」
『これ、誕生日プレゼント』
聡「……」
私が差し出した紙袋を見て固まる聡
『佐藤から誕生日聞いて、』
聡「最近一緒に帰れなかったのってこれ？」
『うん』
聡「…はぁ〜〜、」
聡は深いため息をついてその場にしゃがみ込んだ。
『ごめん、嬉しくない？』
聡「嬉しくないわけないじゃん…」
彼はしゃがんだまま、そう言って
私の手から紙袋を受け取ると
そのままもう片方の手で私の手を握った
聡「嬉しいけどさ…、
もう俺に隠し事とかはしないで」
『…』
聡「嫌われたのかと思って不安で…
今日だって別れようって言われるんじゃないかって」
そう言いながら私の方を見上げ
安心したように笑った
聡「よかったぁぁ…」
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作者名：佐野
| 作成日時：2018年8月9日 3時
