ポケモンでボカロ曲パロしちゃうよ！？←

ロスタイムメモリー/ハヤト ページ9

数年経ってもあいつの影は消えない。感情ばかりが募っていく。
踞って、一人描いていた。

炎天直下、坂道の上。滲んだ俺たちが歩いていた。夏の温度に手を伸ばしてきた。

「構うな。どっかに行けよ」

お前の手を払った。でも、お前は……

「行かないよ」

なんて言って、俺の手を掴んだ。それに対して俺は、うるさいと反抗して。少し先を歩いた。



「本当の心は──」



聡明なんかじゃ前は向けない。理由がないから腐っていく。

「巻き戻ってくれればいいのにな……」

何年経っても俺は死なない。その癖、希望論ばかりを唱えている。

当然今日も、あいつはいないのに。



「構わねえ。死ねよ、死ねよ」

と言い続け、手首を握ってただ呪って。何もできないでただ、のうのうと人生を貪った。

「夏が夢を見せるなら、あいつを連れ去る前へ」

なんて。照れ隠しした日々が空気を照らして脳裏を焦がしてく…………



18歳の腐った俺は、また何処かで待っていたんだ。カゲボウシが滲む姿を思い出して。

炎天下に澄んだバトル場。笑っていたお前が今日も、

「遊ぼうよ」

って言って、ユラユラ揺れた──

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