”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ41)

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一定時間で穴の大きさも穴を作ってる土の位置もランダムに変わるらしい。”慣れる”ことは無いから安心しろと凶悪な笑顔で言われた。

見聞色強化にちょうどいいな。もっと遠距離に行ってそこからやるのも悪くない。先生に突っ込まれても「あそこからじゃ近すぎて簡単だったんで」って言えば言い訳になるし。そうしようそうしよう。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

午後４時。
早く切り上げたな、と思ったら訓練始めたの朝の５時半からだったもんな。

「さぁ、昨日言ったね『世話焼くのは今日まで』って！」
「己で食う飯くらい己で作れ！！カレー！！」
『イエッサ……』

元気無いなー。１２時間も動いてないんだからもっと元気出しなよと思う。
…覇気を取得するために、起きてる間気まぐれに背後から襲いかかられるって事をされた身からすればこんなん何でもないけどね。
いや……うん、あれは地獄だった。思い出したくない。とりあえずベイ姉にものを教わるのはやめようと思った。

カレーは火起こしから始まったが、それは炎系の能力を持ってる轟君と、火起こしの道具を作れる八百万さんが居たから楽に終わった。
料理も意外と爆豪君の手際がよかったってことで、自分の仕事は野菜刻むだけで終わった。

あっという間にいただきますの時間。
あまりお腹は空いてなかったのと、少しコウタ君が気になったので見聞色で居場所を特定してコウタ君の元に向かった。ちゃんとカレーも持って。

「コウタ君、夜ご飯食べないの？カレー嫌い？」
「！！なんでここが…」
「秘密」
「…………」

どっかいけ、とは言われなかったので隣に座らせてもらう。カレーは自分とコウタ君の間に。

「……お前、の」
「うん？」
「目的って……何なんだよ？嫌いなヒーローになってまでやりたいことって…」
「…あァ……」

全部過去形だったんだけど…気づかなかったか。そりゃそうだよな、まだ小学生になったかなってないかくらいの年齢だもんな。

「生き別れた、家族を探してたんだけどね。…………忘れられてた…から、今はもう。ヒーローになる理由はなくなったんだ」
「…………」
「じゃ。このカレー君のだからね。食べなよ、食べないと大きくならないから」

みんなの所に戻ると今度は緑谷君が居なかった。
…………あの人もコウタ君のところに行ったのかな。カレー持ってってるんだったらちょっと無駄になってしまうから申し訳ないけど。