”家族を探すために”【MHA×ワンピース】 (ページ22)

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教室に、異様に暗い雰囲気を纏っている人が…４人。実技試験通過出来なかったのかな。芦戸さんに至っては泣いてんじゃん。

……ああ、合格点に満たなかったら学校で補修地獄なんだったか。林間合宿行けないって考えてるってことか…？合格しなかった人こそ林間合宿で絞るべきだとは思うけど。
アレか、林間合宿で一息ついてる間も赤点だった人たちは勉強してるってことか。大変そうだ。

自分の席に座った次の瞬間に教室の前の扉がスパンと勢いよく開いた。

「おはよう。今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。したがって…………林間合宿は全員行きます」
『どんでん返しだぁ！！！！』

おめでとう。

赤点は筆記はゼロだったけど、実技で「絶対赤点だ」と沈んでた４人と寝てただけで終わったらしい瀬呂君が出たとか。

ちなみに今回の試験の目的は、予想通り「各々の課題とどう向き合うか」だった。先生曰く、そうじゃなかったらそれ以前に詰む人ばっかだったらしい。

自分は……あの試験で、自分の課題と向き合ったって評価されたのかな。今までで一番全力でやったって自信はあるけど、それでも本領発揮はしてないし。…………まァ１人じゃ本領発揮もクソもないってところもあるけどさ。

「―――ただ全部嘘ってわけじゃない。赤点は赤点だ。お前らには別途に補修時間を設けてある。ぶっちゃけ学校に残っての補修よりキツいからな」

ピシャリと５人の空気が変わった。頑張れ。

配られたしおりにざっと目を通す。
……用意しないといけない持ち物……ない物しかないな。まずでっかいカバンすら無いし。一週間となるとなおさら…今度持ち物買いに行くか。…………ちょうど日曜……うん、日曜の午後行こう。決めた。

放課後。できるだけ早く帰りたい主義なのでさくっと教室を出る。
下駄箱まで来たところで珍しく心操君に出会った。ただし偶然というわけではなさそうだ。普通科のＣ組とＡ組とじゃ距離が少しあるし、何より下駄箱の前で立ってた。

「久しぶり心操君。テストどうだった？」
「テスト…ああ、まあ出来た方だとは思うけど。ちょっと話いいか？」
「歩きながらでいいなら。途中まで方向一緒だよね？」
「ああ」

２人で学校を出て歩く。
頼みがあるんだ、と言ってきた。
そこで立ち止まられたから自分も止まる。なんだってんだ。

「俺を弟子にしてください」
「なぜそうなったのか理由を簡潔に述べよ」