肆拾参話 ページ45
「やだあああぁぁぁ!行きたくないいいぃぃ!」
「大丈夫だよ、善逸君。」
そう言いつつも足を進めている善逸君。大丈夫と言ってしまったが、最初の“あれ”は死にそうだった。訓練場へ足を踏み入れると、やつれた顔の炭治郎君と伊之助君、アオイちゃんとなぜかカナヲちゃんが居た。
「遅くなりました。」
「いえ、大丈夫です。善逸さんは、今日から訓練に参加するので、今から説明しますね。まず...」
アオイちゃんが説明を終えると、善逸君の様子がおかしいのに気が付いた。
「すみません、ちょっといいですか?」
怒っているのだろう。その証拠にいつもより声が低くなっている。
「何か分からない事でも?」
「いや、ちょっと...来い二人共。」
「えっ!ええっ!私?!」
藤屋敷の時のあの事件と同じ感じがして、挙動不審になる。
「行かねーヨ。」
伊之助君のその一言で、ますます地獄の雰囲気になった気がする。
「いいから来いって言ってんだろうがアアァァ!来いコラァ!クソ共が!ゴミ共が!」
善逸君が炭治郎君と伊之助君を引きずって行く。そのまま訓練場と中庭を仕切る扉は閉じられた。
「正座しろ正座ァ!この馬鹿野郎共!」
小さいがはっきりと聞こえてきた声に、行かなければまずいと思った。
「す、すみません、善逸君を止めに行ってきます...。」
恐る恐る障子を開けると同時に、嫌な音がした。
「なんて事するんだ善逸!伊之助に謝れ!」
「善逸君、一旦落ち...」
まだ言い終わらないところで、善逸君が早口でまくし立てた。
「お前が謝れ!お前らが詫びれ!天国に居たのに地獄に居たような顔してんじゃねええぇぇぇ!女の子と...」
私は静かに障子を閉めた。あそこは十四の私が入ったらまずい修羅場だ。
ごめん、炭治郎君、伊之助君...。
198人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ドリーム - シルバーウルフさん» しばらく考えてみたのですが、私には少し難しそうです。折角考えて頂いて申し訳ないのですが、色々と諸事情があるため、そのお話は書けなさそうです。すみませんm(__)mこんな事言っておいてなんですが、これからも読んでいただけると幸いです。 (2021年2月11日 16時) (レス) id: c19869b9be (このIDを非表示/違反報告)
ドリーム - シルバーウルフさん» リクエストありがとうございます!もし万が一他の方のリクエストがあれば、そちらも見て考えたいと思います! (2020年12月25日 21時) (レス) id: c574f6dd30 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 人間の姿の時は言葉を喋る。 (2020年12月24日 12時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ネコの時の姿は白銀色の毛並みの猫だから、人間の姿の時も白銀色のケモ耳と尻尾がある。名前がないため善逸に名前を付けてもらう。(^ω^)(^o^)v(*^^*) (2020年12月24日 12時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 人間の姿にもなれるけど、、、ケモ耳と尻尾がある人間の姿。 (2020年12月24日 12時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ドリーム | 作成日時:2020年9月20日 14時