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拾弐話 ページ14

「結局、ダメなのは私だけなんですよ。」

そう言って小さくため息をつく。今は、あの家族を襲った鬼に傷を負わされてしまったので、(軽傷)しのぶさんに手当してもらっている。

「そんな事無いですよ。Aも、ちゃんと生きて帰って来れてるんですから。」

しのぶさんによると、今回の最終戦別では、私を含めて六人合格したそうだ。六人と聞くと、かなり少ないように聞こえるが、多い方らしい。

「そうは言っても、しのぶさん。雑魚鬼に傷を負わされるなんて、鬼殺隊士としては恥でしょう?」

「初任務ですし仕方ありませんよ。それに、雑魚鬼とは言え二十体前後居たなら柱でも少し大変ですし。」

こういう時、しのぶさんはいつも私を慰めてくれる。

もっと強くなって、師範としのぶさん、カナヲちゃんにも恩返ししなくちゃね!

「はい、これで大丈夫ですよ。お大事にしてください。」

「ありがとうございます!」

扉を閉めて、師範のお屋敷へと向かう。その途中で、最終戦別の時も聞いた音がした。つんつんしてるけど、どこか儚い音。私は後ろを振り向いた。そこに居たのは、あの時の少し怖い顔をしている子だった。その子は蝶屋敷に向かっているようで、その証拠として右手に引っ搔き傷があった。思い切って話し掛けてみる。

「あ、あの!...その手、大丈夫ですか?」

「あ゛あ゛ぁ???誰だ、お前?」

その子は私に背を向けて歩いて行ってしまった。何だか胸に霧が立ち込めているような感じがする。

いつか仲良くなれると良いんだけど...。

そうなる事を願って、私は師範のお屋敷へと帰っていった。

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ドリーム - シルバーウルフさん» しばらく考えてみたのですが、私には少し難しそうです。折角考えて頂いて申し訳ないのですが、色々と諸事情があるため、そのお話は書けなさそうです。すみませんm(__)mこんな事言っておいてなんですが、これからも読んでいただけると幸いです。 (2021年2月11日 16時) (レス) id: c19869b9be (このIDを非表示/違反報告)
ドリーム - シルバーウルフさん» リクエストありがとうございます!もし万が一他の方のリクエストがあれば、そちらも見て考えたいと思います! (2020年12月25日 21時) (レス) id: c574f6dd30 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 人間の姿の時は言葉を喋る。 (2020年12月24日 12時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ネコの時の姿は白銀色の毛並みの猫だから、人間の姿の時も白銀色のケモ耳と尻尾がある。名前がないため善逸に名前を付けてもらう。(^ω^)(^o^)v(*^^*) (2020年12月24日 12時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 人間の姿にもなれるけど、、、ケモ耳と尻尾がある人間の姿。 (2020年12月24日 12時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドリーム | 作成日時:2020年9月20日 14時

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