まさか ページ16
．
次の日の朝。
寝坊することもなく、いつも通りの時間帯に目を覚ました。
私の体内時計、有能。
なんて内心ドヤりながら身支度をする。
部屋を出ると、そらるさんが待っててくれていた。
おや珍しい、そらるさんが私より先に起きてたなんて(失礼)
『おはようございます、そらるさん。今朝は早かったんですね』
そ「まぁね、おはよ。……昨晩は大丈夫だった？」
と、そらるさんの瞳が心配そうに私を捉える。
……一応、そらるさんには言っておいた方がいいのかな。
私を女だって知ってる唯一の理解者だし。
私は、昨晩そらるさんと別れて部屋に戻ったあとのことを包み隠さず話した。
私の話を聞き終えたそらるさんは、段々と険しい表情になっていく。
そ「……それ、かなりまずいんじゃないの」
『ですよねぇ……』
ああ、昨日素直にそらるさんに甘えさせてもらってて慰めてもらう方がどんなにマシなことだったか………。
一方そらるさんは、未だ険しい表情のまま私に向き直る。
そ「何て言うか、俺が言いたいのは表面上のことだけじゃなくて……えっと、志麻様に抱きしめられたって言ってたよね？」
ちょっと頬を赤らめてそう言うのは、きっと彼にそういう経験がないからだろう。
この人、私より年上のくせして可愛いなおい()
まぁ私も恋愛経験0だから言えたこっちゃないけど。
『そうですね、逃げられないようにするためなのか、がっちりホールドされました』
そ「じゃあ距離は結構近かったってことでしょ？」
『そう…ですね、かなりの間密着してたかも』
あ、ちなみにコロナさんはいませんよ。
そんなことしてたらどっかのお偉いさんからすぐ「密です」って言われちゃいますから←
そんな私を横目に、そらるさんはみるみる蒼ざめていく。
そ「……A、それかなりヤバいかも」
は？
そ「志麻様って、嗅覚が鋭いんだよね。匂いで人物を特定できるくらい」
『へー、そうだったんだ……って、それのどこがヤバいんですか？』
そ「Aは俺と長年４兄弟に仕えてるだろ？一緒に過ごしてきた俺らの匂いを、Aの匂いを志麻様が忘れると思う？」
そこまで聞いて、私も自分の顔から血の気が引いて真っ青になっていくような気がした。
『……てことは、つまり………』
私がそれを言うより先に、そらるさんが頷く。
そ「……もしかしたら、男装してる時の匂いと女の時の匂いで、志麻様にはバレたかもしれない」
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kne(プロフ) - 続き楽しみです。 (2021年9月14日 0時) (
レス) id: ee34aec55d (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - リスさん» リスさんなんですね！私はこたぬですが基本的に箱推しです (2021年7月4日 12時) (レス) id: 79c7e82e9a (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ぱるむさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません汗 ありがとうございます！ 今リメイク版を作成している最中なので、もうしばらくお待ちいただけると嬉しいです (2021年7月4日 12時) (レス) id: 79c7e82e9a (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - ランデブーさん» ありがとうございます！そう言ってもらえてとても嬉しいです (2021年7月4日 12時) (レス) id: 79c7e82e9a (このIDを非表示/違反報告)
リス - 私も志麻リスです！ (2021年6月24日 22時) (レス) id: 016461b9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる | 作成日時：2020年7月30日 16時
