検索窓
今日:4 hit、昨日:12 hit、合計:24,487 hit

その2 ページ2

残された天人は出された酒を一気に飲み干すと、夜が深くなるにつれて賑やかさを増していった店を出た。



かぶき町まで後わずか。強めの酒が回って少し気が大きくなった様な気もする天人は足取りがおぼつかないまま暗い道を千鳥足で歩いていく。



「おや…そこの方、大丈夫でござるか?」



――すると、ふと道を歩いていた男に声をかけられる。


天人は大丈夫だと言おうとした、その時……



「顔どころか全身が真っ青でござるよ?もし必要であったら目的地まで送るが……」


「!」



心配そうに手を差し出す糸目の男は、黒に近い紅色の長い髪を夜風に靡かせてそう聞く。



【…赤黒い長髪の木刀を持った男だ、兄ちゃんも覚えときな】



思い出すのは、店主のあの言葉。


「ひっ……」


天人は思わず怖気づいて後ずさりをすると、男は困惑するが次第に申し訳なさそうにする。


「あ…もしかして天人であったか?すまない、拙者とした事が無礼な発言を…」


男が素直に頭を下げて謝ると、天人は少しだけ警戒心が解れたような気がした。


「とにかく、天人とはいえこんな治安の悪い街中で放っておく訳にはいかないでござるよ。宿泊施設まで送るから、ここは拙者に任せてくれないか?」


そう言って微笑む男からは、全く殺気など感じられなかった。どう見てもただの親切な一般人にしか見えない。



――もしかしたら、あの店主も俺を怖がらせる為に言っていただけなのかもしれない。



天人はそんな疑惑を抱えると、やがて頷いて男の元へ近づいた。

その3→←プロローグ


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
86人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 男主 , 勇者の人
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

勇者の人(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» ありがとうございます、落ち着いたらまた戻ってくるかもしれませんので、その時は宜しくお願いします(*´ω`*) (2022年2月21日 23時) (レス) id: 9d2babae06 (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - 相楽さんちょーかっこいい!!更新頑張ってください!! (2022年2月21日 22時) (レス) @page9 id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - ボブさん» ありがとうございます!最近は色んなプロジェクトをやっているので不定期になるかもしれませんが、できるだけ頑張ります! (2021年5月2日 5時) (レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - 会話のテンポが面白くてとても好きです(°▽°)更新頑張ってください!応援してます! (2021年5月2日 4時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - レイレインさん» 宜しいんですか!?了解です、ではちょっと見てきますね(*^^*) (2021年4月2日 21時) (レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:勇者の人 | 作成日時:2021年3月27日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。