緑さんの恋の行方は…

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kt side

「これ。どっちとお揃いにしたかったの？」

伊野ちゃんが見せてきたのはカバンに入れておいたはずの青と緑のストラップ。きっと何かの拍子に出ちゃったんだろうな。

『そ、それは…』

「なぁ俺やろ？」

「俺だよねぇ？」

2人のファンの子だったら壁ドンっていう王道だけど最高のシチュエーションに胸キュンするかもしれない。でも、今の俺からすれば恐怖でしかない。

『そ、れは…』

答えはとっくに決まってる。でも、彼に気持ちを伝えたら、もう1人が悲しい思いをしてしまう。そんなの嫌だよ。

「はぁ…どうせ圭人のことやから選ばれんかったほうが傷つくとか思っとるんやろ？そんなん気にせんでええから。」

「そーそー。圭人が幸せならそれでいいんだから。」

『流星…伊野ちゃん…』

きっと、すごい覚悟を持って気持ちを伝えてくれてるんだ。けいとだけ逃げてる訳にはいかない。

『あ、あの、ね？決まってるんだ。どっちかって…』

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