あなたの隣に居る訳は【七種茨】 (ページ3)

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2　例に倣って不調ですねページ3

『おはようございます、七種さま』

茨「おはようございます・・・」

いつもより少し遅めに部屋を出ても特に何も言うことなく挨拶をしてくる

『すぐに朝食の準備を致します』

今日の朝はトーストにハムエッグ、野菜のスープ
ちょうど良い焼き加減でまさに完璧
綺麗に皿を並べてお茶を注いでくれる
今までは特に気にせず食べていたけどいつも同じ食事内容じゃない、レパートリーが多い

茨「いただきます」

『どうぞお召し上がりくださいませ』

茨「あなたは食べないのですか？」

一緒に食事をして欲しい訳じゃないけど朝はお腹をすかせるだろう
俺が出た後に食べるのだろうか

『私は朝ご飯を取らないのでお気になさらず』

茨「そうですか」

ご飯を食べ終えると鞄に必要なものを入れて身だしなみを整える
その間にあいつは食器を流しに片付けている

靴を履いていると気づいたら背後にあいつはいて鞄を持っている
靴を履き終えて立つと鞄を差し出した
行動が読まれているようでいちいち癪に障る

『では、いってらっしゃいませ』

茨「はい」

そして玄関を出た
ドアが閉じるまであいつは頭を下げていた

―――――

レッスン中
集中しなければいけないのは分かっている
が、気になりだしたら止まらない

日和「なんか今日の茨、変だね」

凪砂「うん、なにかはわからないけど、おかしいね」

ジュン「なにかの企画に行き詰ったとかそんな感じじゃないっすか？」

聞こえてますよなんて言わないで無視する
考えれば考えるほどにあいつがわからない
そもそも考えるに至るまでの情報がない
故に本当は気にならないはず、おかしいことはしていないのだから

でも

凪砂「茨、もう時間だよ」

茨「あ、あぁそうですね！自分とした事がついうっかりしていましたよ！」

日和「茨がうっかりするなんて明日は槍でも降るね！」

茨「殿下！冗談がとがっていますね～槍だけに！」

日和「え・・・」

殿下が引いたような顔になるけど気にしない
気にしてられない

今はあいつが何者であるかを考えるので精いっぱいなのだから

どうでもいいミスをした

誤字脱字がいつもより多い

基礎のステップを間違えた

声の調子がいつもより悪い

元凶は全てあいつのせい

ジュン「茨、少し休憩したらどうっすか？」

日和「そうだね！効率をよくするためにも休息は大事だよ」

茨「そうですね」

凪砂「私達は茨の力になれないかな？」

茨「お気づかいどうも有難うございます！ですが平気であります！」