格好良い目黒くん。 ページ38
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名前 side
目黒「突然お誘いしちゃってすみません…。」
ご迷惑じゃなかったですか…？とお得意の上目遣いで聞いてくる目黒くん。
今日もいつもの居酒屋に行くのかなと思っていたけれど、
「今日は酔いたくないので」と言って、洋食屋へ足を向けた。
名前『迷惑なんかじゃないよ。一人での夕飯も味気ないし。』
私の言葉に嬉しそうに笑いながら、目の前のナポリタンに視線を落とす。
フォークをくるくると回して麺を巻き付けながら、目黒くんはぼそぼそと話し出した。
目黒「苗字さんの昇進のお祝いもしたかったし、入院中にお世話になったから、そのお礼もしたかったんですけど…。」
名前『良いよ、そんなの。』
目黒「田崎の件もですけど…、苗字さんには本当にお世話になりっ放しで。」
申し訳なさそうに眉を下げながら笑う目黒くんを見ていると、また言葉では表せられないような気持ちになる。
目黒「僕、苗字さんに釣り合う男になりたいです。」
目黒くんは意を決したように顔を上げると、真っ直ぐに見つめられる。
その真っ直ぐな視線を受け止めながら、胸の奥がじんわりと温かくなる。
目黒「これからも一生懸命頑張ります。もっと立派な刑事になれるように。」
名前『目黒くん…。』
目黒「もう一人前だなって、早く言ってもらいたいから。」
目黒くんの言葉を聞いて、今まであまりこんな話をしてこなかったなと思った。
今の自分の立ち位置を、ちゃんと知らせてあげるべきだった。
苗字『目黒くん。もうあなたは立派な刑事だよ。』
私は心から信頼して、目黒くんと捜査に出掛けることができる。
私は心から信用して、目黒くんと犯人を追い掛けることができる。
少し照れくさいけれど、言葉にしないといけない。
目黒「苗字さん…、嬉しいです。」
少年のように明るく笑って、フォークに巻き付けたナポリタンを頬張る。
……けれど、大きく巻き過ぎたのか、口に入らず恥ずかしそうに謝る目黒くん。
思わず声を上げて笑ってしまった。
……さっきは格好良いなと本気で思ったのに。
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咲笑(プロフ) - 結と名乗る者（id: 361e8a8309）のコメントは、すべて削除致しました。感想と呼べるものではないコメントをいくつも一方的に残す行為は、悪質であり、異常としか言いようがありません。今後は私の作品の閲覧及びコメントを残す行為はおやめください。 (2023年4月22日 7時) (
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作者名：咲笑 | 作成日時：2020年3月27日 20時
