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「えぇっ！
違う違う！！本当だってば」
翔くんが疑いを晴らそうと携帯の画面を見せてくれた。
確かにそこには相葉くんの急な残業で来れなくなったというメッセージが残っている。
どうやら本当のことのようだ。
「なんだ・・・嵌められたのかと思った」
「あなた、俺のことそんなふうに思ってたわけ？」
「身に覚えはあるだろ」
「そうでした・・・」
翔くんがアハハと苦笑いをする。
彼はかつて『これが欲しいと思ったら絶対手に入れないと気が済まない』と悪びれた様子もなく堂々と公言していた。
事実、翔くんは潤くんや二宮を利用して俺に近付いた。
どんな手を使ってでも欲しいものは手に入れる。
彼はそういう人だったのに・・・。
「俺だって少しは成長したんですぅ〜」
面白くなさそうに翔くんはそう言った。
「ゴメンゴメン、疑って悪かったよ」
「分かってくれたならいいんだけどさ・・・」
そして彼は俺をじっと見つめて黙り込む。
「どうしたの？」
「・・・もう帰る？」
「え・・・」
「相葉が来ないならもうお開きにしようか？
松本くんにも悪いし」
まさか翔くんがそんなことを言い出すなんて思いもしなかった。
きっとここで帰ってしまえば、俺の中の後ろめたさはまだ小さなもので済んだのかもしれないのに・・・。
ここで帰るか、まだ一緒にいるか。
「さっきの続き」
「え？」
「ニューヨークの話。
続きを聞かせてよ・・・」
俺は後者を選んでしまった。
こんな仕事をしたとか、こんな人に会ったとか、こんなところに行ったとか・・・。
翔くんの話は海外に行ったことのない俺にとって興味深いものだった。
熱心に話を聞く俺に翔くんは気を良くしたのか、彼もずっと饒舌だった。
そしてしばらく話が弾み、一瞬話が途切れた時があった。
彼が不意に伏し目がちに前髪を掻き上げる。
特に意味があったわけではないのに、俺はなぜかその仕草に目を奪われた。
甘いマスクと節くれだった男らしい指。
翔くんの全てが好きだった。
じわじわと蘇るあの頃の感情に俺は戸惑う。
潤くんへの後ろめたさがこの感情に全て塗り替えられたら俺はきっと戻れなくなってしまうに違いない。
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なつ(プロフ) - 静さん» 静さん、初めまして！コメントをありがとうございます♪静さんが素敵な時間を過ごるお手伝いが出来て良かった☆嬉しいお言葉をありがとうございます。いろいろと世知辛い世の中ですが（大げさ〜）、最後までお付き合い下さいね♪ (2018年11月4日 21時) (
レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
静(プロフ) - 初めまして静です。なつさんの言葉をよみました。そして、なつさんに有難うございますと言いたくなりました。嫌な想いをされて、私なら、閉じちゃうかも知れないのに公開して下さって。その強さのお陰で素敵な時間を過ごせています。応援しています。 (2018年10月31日 14時) (レス) id: 3fb1bcad7d (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - smsさん» smsさん、こんばんは！飛び付いて読んでくれて感無量！本当にありがとう♪まだまだ波乱続きですが、そろそろ完結が見えてきました。最後までどうぞよろしくね！いつもありがとう☆ (2018年10月19日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
sms(プロフ) - なつさん、おはよう。更新ありがとう。更新のお知らせがあったら、飛びついて読んでる！まだまだ、波乱が待っていそうな感じだね…完結まで毎回楽しみに更新のお知らせ待ってます♪ (2018年10月18日 6時) (レス) id: f0f7b145e7 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - alisaさん» alisaさん、こんばんは！好きって気持ちはなかなか一筋縄にはいかないものですねぇ。智くん、やっと動き始めましたが、もう一波乱起こりそうです。みんなが幸せになれる結末を目指して頑張ります♪大野さんと僕、一体どこで買えるんでしょう？ (2018年10月17日 23時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2018年9月16日 4時
