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「フレンチとイタリアンならどっちがいい？
あっ、寿司はどう？
ミシュランに載ってる寿司屋でいいところが・・・」
車の中で翔くんがどこへ行こうかと俺にあれこれ提案する。
でも俺はキッパリと言い放つ。
「ラーメン！！」
「えっ」
「ラーメンと餃子！！」
「そんなんでいいの？」
翔くんは運転しながらポカンとしていた。
それもそのはず。
彼と二人で食事に行く時は、いつも有無を言わさず翔くんおススメの高級店だからだ。
「そうだなあ・・・ラーメンなら中華街の四川料理の店が・・・」
「駅前のラーメン屋！！
そこだったら行ってもいい」
「えっと・・・」
「嫌なら俺は行かない」
いつもなら強引な翔くんに押し切られるところだけど、今日ばかりは譲れなかった。
強気な態度を崩さない俺に彼は「分かったよ」と観念するように笑って言った。
「こんなところで食べるの？」
思った通り翔くんは俺の行きつけのラーメン屋にソワソワしていた。
「こういう店は初めて？」
「うん・・・」
「だろうね」
全く落ち着かない翔くん。
その姿は初めてロールスロイスに乗り込んだ場違いな俺と一緒だ。
油でヌルヌルの床に転びそうになるし、ブラウン管テレビを見て目を丸くして驚くし・・・。
仕立ての良いスーツと高級な腕時計が場違いをさらに強調していた。
「お待ちどうさま」
ラーメンが運ばれてくると翔くんはまた目を見開く。
「すごい・・・」
「何が？」
「フカヒレもアワビも入ってない」
「当たり前だろっ」
どんだけ世間知らずのボンボンなんだよ。
「いただきます・・・」
翔くんはオドオドしながらラーメンを一口啜った。
いつもの余裕の表情はどこにもない。
「あっ、ウマッ」
「だろ〜？」
「うん、美味い」
それを聞いてなぜか俺が得意になる。
いつもと立場が逆だからかもしれない。
「この餃子も美味い！！」
翔くんは初めて食べる大衆ラーメン屋の味にいたく感動していた。
そんな子どもみたいな翔くんを見ていたら、次第に彼に対するわだかまりが小さくなる。
「翔くん」
「うん？」
「まだしばらく忙しい？」
「うん・・・」
「ちゃんと話してくれるまで俺、待ってるよ」
「うん・・・ありがとう」
今日はやけに素直な翔くん。
強引で自信過剰ないつもの翔くんは鳴りを潜めていた。
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なつ(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、おはようございます！すみませんでした！！リンクを貼り間違えていたようで・・・。しまし今は修正済みです。ご迷惑をおかけしました。不穏な空気が漂っていますがパート2もよろしくです！ (2018年7月21日 7時) (
レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - なつさん、移行したら最初に逆戻り、グルグルグルグルしちゃいましたよ。でも、ちゃんとパート２も読みました。山の日も近いというのに、よくない展開が、、。 (2018年7月20日 14時) (レス) id: 6dba7c15f5 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - alisaさん» alisaさん、こんばんは！約束を守らなかった翔くんは謎ですが、もうしばらくお待ち下さいね。もちろんちゃんとタあかしはしますから！！ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - コッペさん» コッペさん、こんばんは！(｀･З･´)さんやけに素直で気になりますよね。翔くんサイドのお話しはもう少し先になりますです。最後までどうぞお付き合い下さいね☆ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - ココロンさん» ココロンさん、こんばんは！俺様翔くんは多忙につき、今はちょっとお休み中。今はなんだか切ない感じですが、最後までどうぞよろしくお願いします☆ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2018年6月20日 2時
