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「御曹司・・・今日も来てるぞ」
斜め後ろを見据えてそう言った二宮の視線の向こうには、またあの男がいた。
彼はいつものように輪の中心にいて数人の仲間と談笑していた。
今日は仕事帰りに寄ったのかスーツを着ている。
甘いマスクに仕立ての良いスーツ。
その端正なルックスに女じゃなくともついつい見惚れてしまう。
きっと俺は無意識のうちに櫻井翔に目を奪われていたのだろう。
不意に彼と目が合った。
直後、櫻井翔はニコリと微笑み、仲間に一声掛けてこちらに歩いて来た。
「智くんも来てたんだ」
馴れ馴れしく肩を抱かれた。
『男が肩を抱くのは征服欲が満たされるから』
以前、テレビでそう言っていたのを思い出し、俺はおもむろにその手を振り払う。
「やめろって・・・」
「あれ？どうしたの？
今日はご機嫌斜め？」
言いながら隣の席に着く。
そして俺の反対隣に座る二宮に愛想よく「どうも」と頭を下げた。
それを受けて二宮も軽く会釈した。
もう来ることはないだろうと思っていたこの店。
なのに俺は週二、三回のペースで通っていた。
それはこの男のせい。
「俺のことはいいから向こうで二人で飲んできなって」
俺にそっと耳打ちする二宮に他ならない。
初めて櫻井翔と出会ったその日。
俺は彼から猛烈なアプローチを受けた。
後日、そのことを二宮に愚痴ると、なぜか二宮は諸手を上げて大喜び。
「これで一生安泰だな」と一人で湧いていた。
以来、二宮は俺をこの店に強引に連れて来ては、櫻井翔を猛プッシュ。
他人事と思って面白がっているのだろう、きっと・・・。
櫻井は櫻井で、俺を見つけると今日のように馴れ馴れしく近付き、モーションをかけてきた。
自分と付き合えと言われたのは一度や二度ではない。
何度言われたかはもう忘れた。
それくらい彼は俺に対してしつこくて。
その執着心には逆に感心させれた。
もちろんいつもサラリと聞き流していたけど。
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なつ(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、おはようございます！すみませんでした！！リンクを貼り間違えていたようで・・・。しまし今は修正済みです。ご迷惑をおかけしました。不穏な空気が漂っていますがパート2もよろしくです！ (2018年7月21日 7時) (
レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - なつさん、移行したら最初に逆戻り、グルグルグルグルしちゃいましたよ。でも、ちゃんとパート２も読みました。山の日も近いというのに、よくない展開が、、。 (2018年7月20日 14時) (レス) id: 6dba7c15f5 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - alisaさん» alisaさん、こんばんは！約束を守らなかった翔くんは謎ですが、もうしばらくお待ち下さいね。もちろんちゃんとタあかしはしますから！！ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - コッペさん» コッペさん、こんばんは！(｀･З･´)さんやけに素直で気になりますよね。翔くんサイドのお話しはもう少し先になりますです。最後までどうぞお付き合い下さいね☆ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - ココロンさん» ココロンさん、こんばんは！俺様翔くんは多忙につき、今はちょっとお休み中。今はなんだか切ない感じですが、最後までどうぞよろしくお願いします☆ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2018年6月20日 2時
