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「智くん、どうしてこんな所に・・・」


驚きのあまり、無意識に掠れてしまった声。


智くんが目の前にいる。
こんなことってあるのだろうか?


奇跡なんて起きやしないと思っていたのに・・・。



「翔くん!?」

彼もようやく俺に気付いたようで、カウンターの向こうで目を丸くして棒立ちになっていた。


そしてお互い見つめ合うこと数秒。
その時間が気が遠くなるほど長く感じた。


「え?もしかして二人は知り合い!?」

隣で俺と智くんを交互に見ているA。

「ちょっとした知り合いですよ」

彼はAに向かってニコリと微笑んだ。



友だちとも幼馴染とも言ってくれない智くんに心が沈んだ。




「私は甘くて飲みやすいのがいいな」


二人並んで座ったカウンター席。
Aは頬杖を付きながらそんなオーダーをした。


「甘いのがいいんですね、かしこまりました。
翔くんは何にしますか?」

「あ・・・えっと、俺はマティーニで」

智くんは小さく頷くと、慣れた手つきでカクテルを作り始めた。



隣でAが何やら楽しそうにペラペラ喋っていたが、まるで耳に入ってこなかった。

その代わり智くんのステアする指先に目が留まる。
子どもの頃のプクプクしていた指と違って、繊細でしなやかなそれに思わず目を奪われてしまった。



「ディタトニックです。
ライチのお酒なので、とても飲みやすいですよ」

そう言って差し出されたカクテル。
Aは「美味しそう」とご満悦の様子だ。

「翔くんもどうぞ」

智くんがコースターの上にマティーニをスマートに置く。
上品に添えられたオリーブが間接照明の光を受けて宝石のように輝いて見えた。



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なつ(プロフ) - 青奈さん» 青奈さん!Mステ私もリピしまくってる。もう感動する( ;∀;)これは永久保存版にしなくては!次章では具体的にあの日のことを語ります。お楽しみに!あー今からまたリピしようかな~☆ (2015年10月28日 21時) (レス) id: 758e137704 (このIDを非表示/違反報告)
青奈(プロフ) - なつさん☆こんばんは!遅くなってしまいました(>_<) 放火の原因が成績?!他にも何かあるのかしら?引き続き智くんが何を語るのか楽しみです☆ 次回はもう新章ですかぁ?わっ!早い(*^^*) 楽しみにしてるね☆ 私はMステのリピが止まらず全ての思考がストップ(笑) (2015年10月27日 21時) (レス) id: ce0fe14fe4 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - しるひさん» 「夫婦みたい」発言は次章にも響いてくるので、ご期待ください!これから智を巡ってにのみーと翔さんの熾烈な戦いが始まるので、お見逃しなく! (2015年10月27日 11時) (レス) id: 27a91629dc (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - ろざさん» ああ、あのサブタイトルはお分かりの通り、ふざけて付けてるよ♪ずっとシリアスな内容が続くと気が滅入るから。だから軽く流しちゃってください!!次章もよろしくです☆ (2015年10月27日 11時) (レス) id: 27a91629dc (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - kisaraさん» kisaraさん、嬉しいコメントありがとうございます!とうとう智くんが語り始めちゃいましたよ。次章では相葉君がちょこちょこ出てきそうな感じです。乞うご期待くださいね☆ニノが号泣って、リアルではあまんり想像つきませんよね〜・・・ (2015年10月27日 10時) (レス) id: 27a91629dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ | 作成日時:2015年10月9日 9時

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