独立独歩のじゃぱにーず 3 (ページ5)

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まことから出た嘘ページ5

「ねぇA。貴女、ブラックと付き合ってるってホントなの？」
「は？」

ホグズミードでリリーと買い物をして、少しの休憩がてらに"三本の箒"に立ち寄った。(因みにセブルスは勉強をしたいという理由で断られた。)
そこでリリーにおずおずといった様子で聞かれた事に、私はただただ唖然とした。すげえや、人間本当に驚くと言葉が出ないもんだ。

「確かに最近のブラックは貴女に紳士的だし、その友達のルーピンも監督生よ？でも、ポッターたちはスリザリンのAとセブをいじめてたし、それに、特にブラックはその、人種差別だって…。だから、私は彼はあんまりお薦めできないわ」
「えっと、あの、リリー」
「で、でも決してAの判断を否定するわけじゃないわ！」
「うん、ねぇ、リリー」
「ただ、その、ブラックに関わったせいで貴女が傷つくんじゃないかって思ったら私、居ても立っても居られなって」
「ちょ、ちょっとストップ！ストップ！」

早口で捲し立てるような勢いのリリーに、私は思わず大きな声をあげてしまった。私の制止に彼女は我に返ったように慌てて口を押さえる。

「ごめんなさい、私ったら…」
「びっくりしたよ～、止まんないんだもん」

リリーの謝罪に苦笑いしていると、横から「やあやあ可愛らしいお嬢さん方」と馴れ馴れしい声がした。
顔を横へ向けると、ポッター率いる悪戯仕掛け人たちがいるではないか。

「そんな大声を出して、一体何の論争をしるんだい？」
「貴方には関係ないことよ、ポッター」
「本当に？さっき僕たちの名が話題になっていたけど？」
「盗み聞き？随分と悪趣味ね！」
「あれだけ大声だったら嫌でも聞こえてくるよ。あ、訂正するけどエバンズの美声が嫌っていうわけじゃないよ？比喩だからね？」
「どうだって良いわよそんなこと。早く消えて。せっかくの休日が台無しになる前に」

ヘラヘラとしたポッターの態度にリリーは露骨に顔を顰めた。若干青筋が立っているのは気のせいではないはずだ。結構図太いなポッターよ。

「まあまあエバンズ、折角こうして皆いるんだし。ゆっくりバタービールでも飲もうよ」
「俺はそれでいいぜ」
「僕も」
「そうこなくっちゃ！さっすが親友！ね、そうしようよ！サクラバもいいだろ？」
「私に話を振られても…」

般若の如くな表情のリリーを前に、私はポッターに答えられる自信はない。

「私は良いわよ。ポッターが抜きなら」
「だとよジェームズ。外で待ってるんだな」
「二人とも酷いや！」