冬休みって短い ページ10
冬だ！こたつだ！クリスマスだー！
ホグワーツにてはじめての冬休みに、私の心は浮かれていた。何故なら帰省できるからである。
我が家が一番な私にとって、冬休みは格別だ。家に帰ってこたつとみかんを堪能するのだ。
ルンルン気分で廊下を歩いていたところ、いつの間にかダンブルドア校長が現れた。そして、とんでもない爆弾発言を落としてくれた。
「そういえば言い忘れておったのじゃが…、Miss.サクラバよ、其方の孤児院は閉鎖してしもうた」
「ほわい？」
笑顔で固まる私はさぞ滑稽だろう。横切る生徒が軽く吹き出しながらこちらを見ては去っていった。見せもんちゃうぞオラ。
ダンブルドア校長の目が申し訳なさげに細められた。
＊＊
「ガッデム！！」
「おい真面目に聞く気はあるのか貴様」
ゴツンと分厚い教科書を思い切り頭部に叩き込まれた。セブルスの愛の鉄拳は重いぜ。
「口に出てるぞ。誰が愛の鉄拳だ。誰が」
「セブたんの」
「その妙な名で呼んだら二度と口を聞かないからな」
ギロリと鋭い目でこちらを睨むセブルスに素直に謝罪すると、フンと鼻を鳴らした。
セブルス・スネイプとは同じ図書室の利用者として仲を(半強制的に)深めることができ、今ではこうして中庭でお喋りするくらいには仲が良い。
「それで？何があった」
「お？聞いちゃう？聞いちゃう？」
「貴様が勉強を教えろと頼んだ挙句に話を聞かずに奇声を発するからだろう。鬱陶しいことこの上ない。さっさと話せ」
「ごめんて」
そうだ今は中庭でお喋りじゃなくて授業でわからないところを聞くために彼を呼び出したのだ。
自分の集中力がなさ過ぎて泣ける。
「いやさ、冬休みの帰る家無くなってたんだって」
「は？」
「冬休み、家に帰れないんだってさ」
「困るよねー」と軽く言えば、セブルスは気まずいような申し訳ないような複雑な顔をしていた。
別に同情や慰めが欲しくて言ったわけではないので、そのような顔をさせてしまい誠に申し訳ない。
そもそも私は孤児院育ちではない。普通に両親はご健在だが、こっちの世界での私はどうやら孤児院の出らしいのだ。学費誰が払ってんだろ。
「別に悲しいとかじゃなくて残念なだけだよう」
「そうか…」
「変な空気にしてごめんねセブルス。てか私に気にしてないしセブルスも気にせんで良いって」
ぽんぽんとセブルスの肩を軽く叩いたら手を払い除けられた。反抗期かお前は。
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ナタデココ(プロフ) - いつもハリボタで夢主が日本人差別を受けると思う。それマグルの差別とおんなじじゃないかって。シリウスにガツンと言いたい🤭 (9月9日 14時) (
レス) @page9 id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮。(プロフ) - 同情するなら金をくれ!!←この作品が大好きです!!夢主の名言集作れそうで本当にタメになりました!!ありがとうございます!!(?) (2021年6月29日 18時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - 河川革皮さん» ありがとうございます！見切り発車で書いた小説なので、所々ぐだぐだしていますが、楽しんでいただけたようなら幸いです！嬉しいコメント感謝です！ (2020年5月7日 14時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
河川革皮(プロフ) - こういうのホント好きだわ。差別とかいじめに負けない心を持ちながら周りと仲良くしていく物語。こういうの初めて出会って、すっごい良いと思った。ギャグ的要素も入ってるし、本当に最高。 (2020年5月7日 11時) (レス) id: 90a63fb1d8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - カカオさん» 応援コメントありがとうございます！どこまで書けるか分かりませんが、楽しんでいただけたら幸いでございます！ (2020年5月3日 21時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年4月30日 23時
