見廻り組一番隊隊長の愛

二十五話 ページ27

見廻り組の門が見えた









……局長と結婚、だなんてことになってしまったのは今から数年前のことだ







私はミス、罪を犯した









局長の婚約者である女性の護衛のリーダーを任されていたのにその護衛に失敗をしてその婚約者は死んでしまった




とてもきれいな人だった







心も、容姿も家柄も学歴も全てにおいて完璧な女性だったのに





私が未熟だったせいでその人はこの世を去った









当然私は深く後悔をして腹を斬る覚悟は当に終えていた









………それなのに局長は何でもないという風に笑いながら私に言ったのだ









『……そんなに後悔をしているのなら貴女には責任を負って貰いましょうか。それなりの金額を用意しましょう。貴女なら護衛を付ける必要が無くて楽だ。私と婚約をしなさい、いいですね？』









ゾッとした








何で貴方はこんなにも冷徹で無機質なの？









私は感情を放棄して承諾をした









仕方がない、と片付けた









私が犠牲になれば全て解決だ、って







下らない自己犠牲のせいで後悔をすることになるなんて









「……後悔は清算しなきゃね」









見廻り組の門をゆっくりと潜った

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