壱話 ページ3
「おや、こんな所に小鬼がいる……」
少女は驚く。
今までの奴らとは違い、足音も、気配さえも感じさせぬそんな男に…
少女は動く。
男から生きるべく食料を奪うため。
少女は剣を抜く。
男から己を守るために。
少女は立ち向かう。
己の明日を掴むために。
しかし、彼は少女の剣を避けるだけで殺そうとはしてこなかった。
それどころか
「いい剣筋です。もっと懐を狙って……そう。その動きはいいですよ。」
指導を行ない始めたのだ。
少女は驚きながらも、不快に思いながらも立ち向かっていった。
しかし、始まりがあるように突如、終わりが来た。
少女が男に刀を向け、戦い……いや、指導とも
言える戦いを始めてからなん時間が経っただ
ろうか……
突如として終わりを告げた。
男が少女の剣先を掴んだ否、つまんだからだ。
それにより、少女は刀を動かすことが出来な
くなったのだ。
「いい刀です。
大切に使われ、幾度も困難な戦いをした様だ
しかし、これではもう切ることも
ましてや、己を守る事もできまい。
よろしければその強さ、己のみならず
周りを守るために使いませんか?」
意味がわからない。
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作者名:しゅーや | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sadohotaru1/
作成日時:2018年7月2日 12時