XI-22 ページ22
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三「ちがうから、呼んでない。ほんと。」
画面を見て焦っていたのは私だけじゃなかった
というか、私よりも焦っている家主さん
三「え？何で今？」
『ふふっ、』
三「何笑ってんの」
『変わらないなぁって』
三「どういうことよ」
まるで私がここにいることを知っているかのようなタイミング
そんなタイミングでこの家にやってくる三澄班のふたりに、懐かしさを覚え思わず笑ってしまう
しかもカメラを覗き込むようにする東海林と、
オドオドとした態度で周りをキョロキョロ見渡す六郎くん
怪しいったらありゃしないし、笑わない方がおかしい
そんな私につられたのかふたりの怪しい行動に耐えきれなくなったのか
眉間にしわを寄せながらも口元の笑みは抑えきれていないミコトを見て
私はまた笑ってしまうのだ
『いいよ、大丈夫』
三「でも、」
『系さんにバレなきゃいいのよ』
三「ごめん」
元からUDIラボの全員に知られないように、という約束でもなかった
東海林に関しては、傍若無人な系さんに口を滑らすことはないだろうし、
六郎くんは、まあ、義理堅いから大丈夫だろう
何の根拠もないけれど、一緒に過ごした時間がそう思わせる
そんな私の軽い考えも知らずにミコトは
悪いことをした、と誰が見てもわかるような顔をしてオートロックを解除した
東「ちょっと、開けるの遅いんですけどー」
久「不審者みたいになってましたよ」
東「六郎、うるさい」
ちょっとして玄関から聞こえてくる声
自分たちが不審者だったと自覚があるのもまた笑える
今ではもう懐かしく感じる軽快なトークに、心落ち着かせてしまう自分が恨めしかった
一度は全てを捨てて、遠い地に逃げようと決めたのに
どこかでまだ居心地のいい空間に縋ってしまっているのかと、軽く絶望する
東「重ーい。これ六郎、待ってよ」
久「あと少しじゃいですか」
三「持とうか？」
久「いや、俺持ちます」
東「あー！六郎そういうのは良くないわー」
だんだんと近づいてくる声と影
小さな音とともにドアが開く
『おかえり』
案の定な反応をしているふたりに
私とミコトは顔を見合わせて少し笑った
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灰かぶり(プロフ) - すごく好きな作品で、一気読みしました。続きが気になります。更新、楽しみにしております。体調にもお気をつけください。 (9月12日 23時) (
レス) @page30 id: 54c03ac678 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (8月23日 18時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 久々に思い出し読みましたが、更新は途絶えたままのようで停止中？完結に至っておらず読めず残念です。 (7月15日 22時) (レス) id: 0a9854232a (このIDを非表示/違反報告)
cherry(プロフ) - もう一つの事件どう言った終わりを迎えるのか楽しみです！無理のない程度に更新楽しみにしております。 (2023年3月30日 22時) (レス) @page30 id: 7dcc1603c8 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます！最近は仕事を頑張るモチベーションにさせてもらってます。更新を楽しみにして待ってます。 (2022年8月17日 19時) (レス) @page30 id: aa4d38c827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナホ | 作成日時：2018年4月20日 0時
