【銀魂】ワンって鳴いてみろ

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『そんな、大丈夫だよ』




そういうの嫌いなんだ、とコップの氷を掻き回す





『……貴方みたいな人もいるんですね』




あまり、重鎮は好きじゃなかった



私みたいな下民を嘲笑うから





『僕も、ただそういう家系だっただけ』




へへっと切なそうに笑うから


なんだか申し訳なくなる





『でもね、剣の腕には自信があるんだ』




代々の世襲に頼るだけの自分が嫌で



これだけは、ってね





『それは凄いですね』




『うん


だからターミナルでの職務を任されたんだ』




嬉しかったな、と



今度は笑顔を見せる





『そうだ、今度ターミナルにきてよ


案内するからさ』




美味しいお店が中にあるんだ





『いいんですか？』




『もちろん』




女性と食事なんて滅多にないけど


君が喜びそうな店を選ぶよ





『楽しみに、してます』




社交辞令だろう



でも、私は期待してしまった




この人なら、本当に連れて行ってくれるんじゃないかなって

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