【銀魂】ワンって鳴いてみろ

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『綺麗って


どれも花は開いてないのに？』




買ってきたものはどれも蕾か、その一歩手前の段階だった






『分かるよ


これは綺麗に咲くんだろうなって』




だから、頑張ってね




よろしくと私の肩に手を乗せる




『なんでですか！！』



もう買わないでくださいね、と言っても



彼はまた綺麗だったと笑って買ってきてしまう




それに呆れたけど



花が咲くと喜ぶ彼を見るのは好きだった








『花、たくさん持っていくからね』




梁瀬殿は花が好きだったからなあ





しみじみと目を閉じて頷く





私が知ってることを



知ってる人なんて、たくさんいるのかもしれない




私の知らないことを知ってる人も



もしかしたらたくさんいるのかもしれない






『……綺麗な花をお願いします』





任せて、と笑う





私の中だけじゃなくて



色んな人の中に、龍太郎さんは居続けているんだ





……まだ、あの事件の犯人は捕まってない




それに龍太郎さんの遺体は見つかってないのだ





これから出会う攘夷志士に



その犯人がいたら




私は、どうするのだろう





恐らくそれは



彼らとは別のやり方で終わらせてしまうのだろうな

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