11 ページ12
『ソウゴー』
剽軽な声を出しては俺の肩を揺さぶる。
ぼんやりと目を開いていけば、神威が俺の顔を覗き込んでいた。
しかし、インターフォンは鳴っていない。
鍵をしないでいるなど、そんな物騒なことはした覚えがなく、どうしてかまだ回らない頭で考えていれば、神威の肩口からAが顔を覗かせた。
『ごめんなさい、合鍵使っちゃって……』
俺のあげたキーケースから鍵を出して揺さぶる。ああ、そうか、と思うも、すぐさま俺の目は見開かれた。
『ソウゴが風邪だって言ったら来てくれたんだ』
ね、と冷蔵庫に何かを入れている彼女に視線を送る。
それにAは小さく会釈を返し、俺の元へ来た。
『リンゴとゼリー、どっち食べますか?』
黙ってリンゴを指差せば、彼女は頷く。
その時神威の携帯電話が鳴り、「ちょっと電話してくるね」と家を出て行ってしまう。
残された俺はAと二人の空気が気まずく、またたく間に部屋は重たい空気に変わった。
横になりながらリンゴを器用に剥いていく彼女を見て入れば、その視線に気付かれそうになり、俺は慌てて毛布をかぶる。
しばらくすると、「出来ましたよ」と俺のところへリンゴの乗っかった皿を持って来た。
496人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美空 - 完結おめでとうございます!とても素敵な作品でした!これからも楽しみにしてます! (2017年8月29日 2時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ジュリさん» 最高ですか!! ありがとうございます! とっても嬉しいです! あんまりイチャコラを書かなかった作品ですが、ジュリさんがそう言ってくださったのなら良いです! 閲覧とコメントありがとうございました (2017年8月19日 11時) (レス) id: 677c22d7bd (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます! 淡々とした夏休みの小さな暇潰しにでもなってくださったら嬉しいです( ´ ∀`) 新作の沖田は甘々ですが、こちらでは書かなかった甘い沖田を書いているので閲覧よろしくお願いします!! (2017年8月19日 11時) (レス) id: 677c22d7bd (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - あぁ最高です! (2017年8月18日 13時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 凄く良かったです!夢中で読みました!新作も読ませていただきます!!! (2017年8月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年7月25日 11時