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百鬼夜行。 ページ12

「……ぅ…眠れねぇ…」

久し振りすぎて慣れない環境に、俺は悩まされ続けていた。

布団に入って早くも遅くも3時間。

時計の針は、2時を指している。

iPodのイヤフォンをつけると、いつもの声が。

『うっしみっつどっきぃぃい!!!!ひゃっふー!!!』

鼓膜よ、よく耐えた。

画面から踊り出てくる貞子。

「静かにしろよ」

『はいはい!わかってる!』

丑三つ時は霊にとってゴールデンタイムだったか。

『Aさん、眠れないのでしたら、散歩に行ってみてはいかがでしょうか』

「うわぁ!?日本人形!?いつの間に!?」

『行ってみようよ!どうせ寝付けないんだからさ』

『面白いものが見られますよ』

「……ったく、しょうがねぇなぁ」

テレビで貞子を大きくし、俺は家を出た。

水田が月光に照らされ、きらめいている。

静かだ。

その中に、微かに祭囃子のようなものが聞こえてきた。

「……うわ…すげぇ…!!」

色とりどりの光の列が、消えたり表れたりしている。

こちらに向かってきた。

息を飲む光景とは、こういうものか。

その正体は、たくさんの妖怪や霊魂だった。

踊り、舞い、奏で、練り歩く。

圧倒された。

『百鬼夜行…』

うっとりと貞子が言う。

『おい、人間がいるぞ』

『喰ってやろうか』

『今夜は無礼講!』

ちょ、なんかやばくない?おれの立場!

喰うっつったぞ!

『まぁまぁ、待って下さいな。こいつは私の呪いの標的でして、これを果たさないと私は成仏できません』

お前の助け方は何なんだ!?

嬉しくない!!

『んだば、童!おめぇもおどれ!』

「え!?は!?」

『踊ろうよ!A!』

貞子に手を引かれ、俺は百鬼夜行に巻き込まれる。

やがて朝日が昇り出すと、宴は終わりを迎えた。

達成感。→←実家。



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ましゅまろほいっぷ(プロフ) - お返事頂けなかったので、執筆を続けさせてもらいます (2013年8月19日 22時) (レス) id: b1bbb062d4 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろほいっぷ(プロフ) - たさん» あと、個人的なのですが、呪怨と貞子って関係ありましたっけ。私が知らないだけかもしれませんから、関係ありましたら是非教えていただけませんか(*^^*) (2013年8月10日 20時) (レス) id: b1bbb062d4 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろほいっぷ(プロフ) - たさん» では、この小説を非公開または削除という処理でよろしいでしょうか。た様だけでなく原作ファンの皆様に失礼なことをしてしまったのは恥ずべきこと。た様の思ったように処理致します。 (2013年8月10日 19時) (レス) id: b1bbb062d4 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろほいっぷ(プロフ) - たさん» 不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。原作小説は読んだ上執筆しておりましたが、やはり原作に失礼な内容だったようですね。ご指摘ありがとうございます。 (2013年8月10日 19時) (レス) id: b1bbb062d4 (このIDを非表示/違反報告)
- 原作レイプとはこのことをいう・・・・・・・リングや、らせんさ呪怨などを見て貞子を勉強した上で書いて下さい。貞子も悲しいんですから (2013年8月10日 4時) (レス) id: 2f61fd7c47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅまろほいっぷ | 作成日時:2012年8月28日 19時

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