貞子と俺の百物語｡

貞子｡ ページ2

ﾌﾟﾚｰﾔｰにDVDを挿入し､ﾃﾚﾋﾞをつける｡

ﾃﾚﾋﾞをDVDに設定すると､暗闇の中に井戸がぽつんとある映像が映った｡

｢なんだ､これ?｣

………?

『やーっと外の世界に出られたよー!!お､ｲｲ薄型ﾃﾚﾋﾞじゃん♪どうも､あたs』

ぷつん｡

ﾃﾚﾋﾞの電源を消した｡

女｡

飛び出してた｡

心臓がﾊﾞｸﾊﾞｸいってやがる｡

……もう1回電源をつけてみよ｡

『ひっどいなぁ!電源消しちゃうなんて!あ!消さないで!』

｢いや､ﾃﾚﾋﾞから這い出て来る髪長立体女は誰だってｲﾔだろうが｣

『ﾋﾄﾞｲ!今に見てろっ!その前に全身を出させてください!』

そう言うと､ﾃﾚﾋﾞの枠から出ようとする｡

『よいしょ』

｢ばばあかよ｣

『うるさいなぁ!』

で､俺の前に座る｡

『改めてご挨拶申し上げます!貞子です!これからお前を呪ってやるのでよろしくおねがいします!』

｢日本語的におかしくね?てか､呪……!?｣

すでに時遅く､貞子は変な呪文を唱えはじめていた｡

『黒き光と白き闇｡導き行くのは狭間道｡怨念邪念､己の恨み｡輪廻の指輪に呪いけり』

てか､やばいぞ｡

部屋の電気は消えるし､ﾎﾟﾙﾀｰｶﾞｲｽﾄは起こるし｡

部屋がめちゃくちゃだ｡

『呪い完了!じゃ､お世話になりまーす』

は?お世話?

『呪いによって､あたしはAを不幸にするんだよ!そのためにも､あたしの存在を君の魂に添わせたの!』

｢意味わかんねぇ｣

出現｡→←俺｡

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