UBさちょろく ページ17
「にのこのあとは?」
「お前と同じだわ。」
何言ってんだ、としらっとした顔して言うにのの言葉に、そういえばこのあと打ち合わせだったと思い出す。
ーーーーこんこん、
「「はーい。」」
またハモって、ちらりとにのをみると、スマホを触るにのの口元が柔らかく笑ってた。
「お疲れ様でした。
このあと打ち合わせなので、移動するんですけど、同じ車でお願いしても大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫です!にのもいいよね?」
「うぃー。」
「じゃあもう回せるんで、支度が出来たら降りてきてくださいね。」
そう言ってマネージャーは顔を引っ込めた。
振り返るとにのはすでに小さなショルダーバッグを肩を掛けて、スマホを見てた。
「はやいなぁ。」
「だってかけるだけだもん。」
「上着とかは?」
「ないよ。車に乗ったらすぐなんだから。」
寒がりのくせに薄いTシャツに下はサンダル。
ほんと、季節感のないやつ。
でもそれがにので。
それが当たり前な俺で。
昔のことを話したり、いつもり違った空気の中にいたせいか、なんだかにのをみて、大きくなったなぁ俺たち。なんて思ったりしちゃった。
上着を羽織って、尻ポッケに財布とスマホがあることを確認。
準備オーケー。
ドア近くの鏡で少し髪の毛直して…。
「ほら、行くよ。カズくん。」
なんて、呼んでみたりして。
俺の言葉に、目をパチクリさせてこちらを見たにの。
伸ばした手に、手を重ねて手を繋ぐ。
昔、当たり前のようにしてたみたいに。
「ふふふ、ホント、すぐ影響されるんだから。まーくんって。」
大人になったふたりは昔とは違うけど。
でも、変わらないふたりで。
並んで一緒に、これからも。
end.
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せりか(プロフ) - さくらさん» さくらちゃんー!遊びに来てくれてありがとう。UBに感じた切なさが、こんな形になりました。そう言ってもらえて、書いた甲斐があるよー。涙。ありがとうね。明るい未来に繋がるUB、伝わって嬉しいです。 (2017年11月16日 13時) (レス) id: fe05f2340c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - せりかちゃーん!ぎゅっと切なくて、でも柔らかい温かさがあって。UBを初めて聴いた時の感情を思い出したよ。素敵なお話をありがとう♪3年後、二人並んで笑っている姿が見えました^^ (2017年11月16日 0時) (レス) id: 39532f89de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セリーンヌ・サチョーリカ x他1人
作成日時:2017年11月13日 12時