13話 ページ16
次の日の朝、私が起きると大人が入って来た。
「飯だ。今日はこの量で過ごせ。」と言われた。
やはりご飯はクッキーのようなものしか出てこなかった。
私たちは仕方なく食べた。
その後に、注射の時間が来た。
「これからワクチン接種を行う。2人ずつだ。今日は……ZO1とAR2。あとで実験室�気僕茲ぁ�」
ゾーイとアリアが指名を受けた。でも、アリアは注射が大の苦手なのだ。
「…すみません。私が代わりに受けます。」
少し間が空いて、大人は「そうか。」とだけ呟いて出て言った。
「…ゾーイ、行こ。」
私はゾーイを連れて、実験室�気悗噺�かった。
私は実験室�気肪紊�、ドアを開けた。
「そこの台に座れ。」
私たちは大人に指示を言い渡され、さっと座る。
もしここで騒ぎ立てたりなんてしたら罰を受けることになるだろうから。
大人は無言で準備している。
「…行くぞ。」
準備ができたらしく、大人は声をかけた。
腕に細い針が刺さる。痛かったが、辛うじて我慢できた。
「…終わりだ。部屋に戻れ。」
私はゾーイの手を引いて部屋に戻った。
血を抜かれたせいで少しクラっとした。
ゾーイは震えていた。本当は怖かったんだろう。
「ただいまー……」
声をかけて部屋に入ると、2人とも寝ていた。
部屋を見渡すと、比較的低い機械の上に、カプセルが8錠ほど置かれていた。
その側に、汚くちぎられた紙切れが置かれていた。
そこには「この薬を朝昼晩の食事後に2錠ずつ飲んでね。」と買いてあった。
壁には雑に埋めつけられた水道があった。
お昼は食べてない。だが、薬を飲まなければいけない。
私は落ちてあったカップに水を入れた。水は少し濁っていたけど、薬を飲むためには必要だ。
私は仕方なく、薬と水を流し込んだ。すごくまずかったけど、慣れないといけない。
ゾーイも飲んでいた。
「っ……げほっ、おえっ……」
ゾーイは薬を吐き出してしまった。
「ダメだよ、吐き出しちゃ……ちゃんと飲まないと……」
「嫌だよ！！」
ゾーイの態度に驚いた。声を荒げたことはなかったからだ。
「なんで私ばっかり……もう嫌だよ……」
「それは全員一緒じゃん！私だって辛いんだよ！」
「Aは耐えられているけど、私にとっては嫌いなことばかりなんだよ！Aも、私のことを考えてよ！」
「考えてるけど……」
「言い訳はいらないよ！勝手にして！」
私はゾーイと喧嘩してしまった。
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作者名：ちぇりーたぴおか | 作成日時：2017年12月15日 22時
