33 ページ33
「〜♪」
Aちゃんご機嫌だな〜
「ここ、入っていいですか?」
「いーよ、どこでもついて行くから」
鏡に向かって服を合わせながら恥ずかしそうに
「どうかな…」と聞いてくる。その鏡を覗き込むと
(うーん、いつも同じ系統の服ばっかなのかな?)
「ちょっと待ってて」
蘭はAをその場に残し店内を何かを探すようにして歩く。
何個か服のかかったハンガーをAに差し出すと、
「試着室で着てみなよ」 ほら、あっち、指を差して着てくるように促した。
「え、でもこれ私には大人っぽすぎません?」
「んー、たぶん大丈夫、ほら」
パールなどのビジューが付いた大人っぽいシフォンシャツ、
それに合わせるようにタイトスカートも。
普段の服装との違いに戸惑いながら可愛らしい服への興味もあって(試着だけ…)と思いながらカーテンを閉めた。
(…友達と遊ぶのにこんな服、着るタイミングが分からない)
試着を終えると
まだ幼い顔立ちは置いといてサイズは体型に合っているし
やっぱり服が可愛らしい。
鏡の前で何回転もして自分の姿を見て堪能していると
「…お客様、どうですか」店員に声をかけられた。
恥ずかしげにカーテンを開けると店員の横に立つおさげ男が見えて「…うわっ!なんでいるのっ」って言ったら
「俺が選んだ服なんだし、気になるじゃん」とあっさり言われる。
「お客様〜お似合いです〜!」
すかさず店員がオーバーに言ってくるもんだから
「そうですか、まだ私には早いような」
「よし、そのまま次はあっち」
「へ?」
店員「ありがとうございましたー」
「お金!?」
「払った」
「私が買うからって言いましたけど!」
「あー、じゃあ俺のメシ奢ってよ」
「ご飯の方が安いし釣り合わないです」
「いや、俺けっこう食べるよ」
「ぅぐぐ…ならばデザートも付けましょう」
「はは、その交換条件のった〜」
引っ張られてきたのは靴屋、次は化粧品の試供コーナー、最後に…
「ねぇ、ほんとこんなに大丈夫です?昼ごはんは1番高いやつを選んで下さいよ」
「え、俺食いたいもの自分で選ぶし」
「極上国産和牛ステーキとかにしましょう」
「いや、今そんな気分じゃねーから雑炊とかでもいーよ」
「そんなの1000円あれば足りちゃう!!」
「最後は、ここ」
言われるがままアクセサリーコーナーに立ち寄る。
177人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
NA - 面白かったです!!!! (2022年12月18日 21時) (レス) @page47 id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:トム | 作成日時:2022年6月19日 22時