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日常と神妖。参 ページ3

「はよー」

ぐしゃぐしゃの髪を掻き毟りながら蓮乃が言う。
それをまた結い直そうと遥斗が動く。
そして湊は一人、静かに飯を食べる。

双葉は幼い頃から蓮乃と共に暮らしていた。
それが当たり前だった。

時に妖に襲われても、蓮乃が助けたのだ。

それから月日が経った今では二人は新選組へと入り
今も尚、この神妖と暮らしている。

周りからは蓮乃の保護者的存在は遥斗、
相棒的存在は湊の認識だが、

双葉の二人にとって、蓮乃は上の存在だった。

確かに仕事は投げ出すし、らしくない、自覚がないが
確実に蓮乃は“神様”なのだ。

若干忘れっぽさが蓮乃と似ていて、
周りの事など見ようとしない遥斗だが、

その弟である湊は、
それらの事を一番感じていた。

そして、これがずっと続いてほしいと願っていた。

それは果たして叶うのだろうか。

蓮乃は年を取らない。
それは幼い頃から見ていた容姿のままなのだ。

問題は自分達である。

自分達は神妖ではない。
新選組の隊士だ。

周りの妖怪のように早死にをする確率は低いのだろうが、
神妖ほど長くは生きれない。

それが宿命や運命と言えばそうなのだが、
湊にはどうにもその実感が湧かなかった。

自分がいつか死ぬ。
もしかしたら明日、突然に死んでしまうかもしれない。

頭では分かっていても、自身はそのことを理解できなかった。

出来るものなら、ずっとこの穏やかな生活を送っておきたかった。
妖から幕府を守り、妖を成敗する。

この物語の幕を下ろしたくないのだ。

日課と友人関係。壱→←日常と神妖。弐



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のゆり(プロフ) - 八重を出して頂きありがとうございます…!(感激) 更新楽しみにしてますねっ!(() (2018年3月12日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
松宮カナメ - うわわわ、使って頂きありがとうございます!率なんて扱いにくいキャラでしょうに…更新頑張ってください! (2018年2月16日 16時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - あ、忘れていました!関連キーワードに「神様の依頼箱」と記入お願いします! (2018年2月6日 22時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - 早速書いていただきありがとうございます!面白そうです…!募集企画の方に貼らせていただきます! (2018年2月6日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝猫。 | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月5日 17時

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