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「それでは霧のリングマモンVSクローム髑髏、
勝負が始まると同時に体育館の床が崩れ、落ちていく。
神の力によって幻覚に耐性のあるAはただ体育館の中央を見つめていた。
「雲雀先輩」
「……黒曜の時の」
「そうです」
崩れる床に動揺していないAを見て、雲雀は軽く下唇を噛む。
しばらくして床が元に戻り、クロームが触手のような何かに首を絞められていた。
次から次へと互いに譲ることなく幻覚を繰り出し、息をもつかせぬ騙し合い。
「こんなすげー戦いは滅多に見られるもんじゃねーぞ」
「……げんかくって、骸の地獄道！」
「１０代目！ やっぱりあいつは骸なんスよ！！」
「え……！？」
「……よかったよ。ある程度の相手で、これで思う存分アレを使えるあのマヌケチビ２匹の前でね」
マーモンの服の下からじゃらじゃらと鎖が落ちたかと思えばカエルが脱皮のようなものをして蛇のように長い巻きガエルになる。
マーモンの頭の上でまるで天使の輪のように巻きガエルは漂い、藍色のおしゃぶりが眩い光を放っていた。
「カ、カエルが……！」
「あの巻きガエルと藍色のおしゃぶり、生きてやがったのか……コラ！」
「やはりな、奴の正体はアルコバレーノバイパー」
コロネロとリボーンのおしゃぶりが共鳴し始める。
「んな！？ う、浮いてる！！ あいつもアルコバレーノ！？」
「ああ、奴も最強の赤ん坊、アルコバレーノの１人だぜ」
「藍色のおしゃぶりのバイパー、アルコバレーノ１のサイキック能力を持つともいわれている術士だ」
「サイキックって、超能力じゃないスか！？ そんなオカルトな！」
「戦いの最中行方不明になったと聞いていたがまさか生きていたとはな。おしゃぶりが光らなかったのはAの時と同じか？」
「ああ、形は違えどさっきの鎖みてえなのがおしゃぶりの機能を封印してたみてーだな」
「バカチビ共にはわからぬ、研究の副産物さ。お前たちと違って僕は怠らなかったからね。呪いを解く努力を」
「何のこと……？」
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作者名：うがつ | 作成日時：2022年9月22日 23時
