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絵の具を水で溶き終わった彼女はふーっと息を漏らし筆に絵の具をつける。
少し感じた違和感。今日は朝から曇り、彼女はその曇り空を描いているものだとばかり思っていた。
でも彼女の手にある筆には水色の絵の具が染み込んでいる。そしてその筆をキャンバスへ躊躇いもなく広げ始めた。...浮き出てきたのは今空に映し出されているような雲で覆われた空。
今の空そのものだった。ただ違うのは色だけ。
「水色でいいんか」
「あー...これは、私のエゴなんかなぁ」
エゴ...？と聞き返すとうん、と今度はきちんと俺の顔を見て言う。
「例え空が暗くても、私が水色で塗ればこの絵は青空になる」
「.........あぁそうか」
塗る色によっては曇りでも、青空にでもなる。それは自分で決められる事で、自分で変えられる。
上から塗る色は最後に決めればいいって事だ。
「それが白いクレヨンのいい所か」
「せやな」
そうして彼女はまた絵を完成させた。
昨日の夕日と同じくらい綺麗な青空。それは空に映し出されているものとは違うけれど、また、心惹かれるものだった。
ふと彼女を見ると、こんな綺麗な絵が完成されたのにどこか納得のいっていない顔をしていた。
「今日も綺麗な絵やな」
「......でもまだまだだよ」
俺が声をかけても悲しげな表情を見せるだけ。俺からしたらこんな絵を描けるだけで凄い事なのだが、やはり製作者としては納得のいかない部分もあるのだろう。
それは美術とは縁遠い俺には分からない事だ。
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舞音(プロフ) - 倉光零さん» ステキだなんて私には勿体ない言葉です...！コメントありがとうございます！！ (2018年12月6日 7時) (
レス) id: d62cb59b0c (このIDを非表示/違反報告)
倉光零(プロフ) - 北さん小説大好き〜！ステキな小説でした！ (2018年12月6日 7時) (レス) id: 039357648f (このIDを非表示/違反報告)
舞音(プロフ) - たかなさん» 胸キュンしてくれたのは嬉しすぎる...！潤いになれたのなら幸いです！こちらこそ読んでくれてありがとう！ (2018年12月1日 23時) (レス) id: d62cb59b0c (このIDを非表示/違反報告)
たかな(プロフ) - 胸キュンした！ここ最近胸キュンが足りなかったものだから、潤いに潤っちゃったよ笑。ありがとう！素敵でした！ (2018年12月1日 23時) (レス) id: 3132b958de (このIDを非表示/違反報告)
舞音(プロフ) - 柴乃さん» わ、わ、ほんとですか！ありがとうございます！北さんいいですよね〜！ (2018年12月1日 23時) (レス) id: d62cb59b0c (このIDを非表示/違反報告)
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