キラワレモノ【HQ/青葉城西】 (ページ23)

今日:21 hit、昨日:1 hit、合計:181,925 hit

Hate.22 ページ23

.

『く.....にみ......くん....？』

奈由｢っ！ちっ、ちがうのぉ、国見くんっ、こいつが.........｣

国見｢この状況の、何が違うわけ。現行犯だよな。｣

奈由｢っ......｣

国見｢Aさんっ、Aさん大丈夫ですか？｣

『あっ、大丈夫........ありがとう......。』

国見｢よかった。奈由、お前マジで明日には本当のこと全部吐け、先輩たちの前でな。俺はもうお前の本当のこととか知ってるから、ついでに金田一も。｣

奈由｢～っ！｣ﾀﾞｯ

『あっ、まって........』

その場から走っていく奈由ちゃんを止めようとしたけど、国見くんが私のことを抱きしめるもんだから驚いて静かになる。

国見｢すいませんっ、また.....守れなくて｣

『えっ、もう充分守ってもらったよ？国見くんが来なかったら私は今頃怪我してただろうし、信じてくれただけでもういっぱいだよ。』

国見｢っ、Aさん｣

私の名前を呼んで、ゆくっりと離れる

国見｢今まであったこと、俺に全部話してください。その上で、明日先輩達にも本当のこと言いましょう｣

本当のことを、言う..........？私のことを散々酷く扱ってきた人達に？

怖い、感じるのは恐怖だけだった。

国見｢怖いのは、当然です。今まで酷いことをしてきたのは部員だから....でも、1番このままじゃ嫌なのはAさんでしょ？｣

国見くんのその言葉は、今までにないくらい私の心にスッと入ってきた。

『.........うん、分かった。じゃあ話すから場所移動しよう、学校じゃ見回りの先生が来ちゃうから』

国見｢公園で、いいですか？Aさんの家の近くでいいので｣

『でも、国見くんが.......』

国見｢家、どっちの方ですか？｣

『駅のすぐ近くだけど.....』

国見｢俺もそっち方面なので大丈夫です。｣

『.........うん』

お互い、家族に｢遅くなる｣と伝えて学校から出た。

夜道を国見くんと歩いる時、夜空にはいくつもの星が輝いていた。