One Kiss (ページ21)

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想いページ21

昔HARUさんから聞いた事があった。
HARU｢実はAちゃんの他にもう一人採用しようとしてた子がいるの。でも、その子は私が求めてた人材とは違った。だからお断りしたの。｣

そんな事を話してもらったことがあった。

それがまさか美帆ちゃんだったなんて…

美｢だからいつかAさんを超えてやろうと思った。｣

玉｢だからあんな事をしたと。ふざけるな。あいつがどれだけ今まで頑張ってきたか知らないだろ？HARUさんの元でやってた時は本当に雑用しかさせてもらえないし、メイクはもちろんヘアスタイルも任せてもらえない。HARUさんの後ろをついてまわる毎日だった。でも認めてもらいたいからあいつなりに出来ることを地道にやってきたんだよ。それであいつは周りから信頼を得て今の地位までたどり着いた。強がりで、何でも大丈夫。って答えてその裏であいつなりの努力があるんだよ！｣

今まで怒ったことがない玉森さん…
見られてたの知らなかった…

藤｢だから、あいつの事を何でも知ってからそういう事を言ってくれないかな？あぁ、見えて気にしいだから今回の事も自分の責任だって思って寝ずに作りあげたんだよ。それを周りは最初こそ白い目で見てたくせに完成すると手のひらを返したように態度を変えた。誰かに認めてもらいたいならそれなりの努力が必要なんだよ。あいつはそれをHARUさんの背中を見て学んだ。それが今回の事に繋がった。ただそれだけ。｣

美｢お2人ともAさんが好きなんですね。特に玉森さん、見ててわかり易すぎますよ？Aさんは鈍感すぎるから気付いてないでしょうけど。まさかバレてたなんて。面白くないからもうこれで終わりにします。それに今月で私も辞めるので安心してくださいね。｣

美帆ちゃん…今日は来れなくなったって言って帰ろう…
玉森さん、太輔くんありがとう。
美帆ちゃん…ごめんね…

太輔くんと、玉森さんにLINEを打ちお店から出る

せっかくご飯楽しみにしてたのになー…なんて思いながら家路へと歩く