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REN side






「今日はありがとう!…また会える?」

『そうやな、また誘うわ』

「やった!じゃあ帰ったら連絡するね」

『おん、気付けて』



……はぁ。めんど。



社会人2年目の春。

いつもの週末の飲み会。


…社会人なってから、寄ってくる女の圧がすごい気がする。

まあ、どうでもええけど。





大学はサッカーで進んだ。

やけど、結構早い段階でプロの道は諦めた。

やっぱ上には上がおる。

可能性低いとこにしがみついてもな。

人生、長いし。

サッカーは続けたけど、就職考えて勉強に切り替えた。




…Aは、俺に大人になるなって言ったけど

お前のおらん毎日は、どんどん俺を大人に変えていくよ。




元々、人と上手くやっていくのは得意やった。

いつも周りに友達がいたし、女にも困らんかった。

勉強も出来んかった訳じゃない、就職も希望先に就職出来た。





順風満帆な人生。




やのに、どっか物足りん。


ずっと、空を見上げて

ずっと、後悔してる。









『……はぁ。』



信号待ち。

東京の街中。

星なんて見えんくらいの街の灯り。

見上げる先の大きな看板には

優しく微笑む大人になった幼馴染の姿。



東京なんて死んでも行くかと思ってたのに

仕事やもん。しゃあない。
 


それに、こんなに人だらけやもんな。

絶対に………。



って、一体俺は何を心配をしてんねん。

Aはもう、あんな遠い人やのに。



視線の先の動かない幼馴染を眺め、薄笑いを浮かべた。



…てか、駅どこやろ。



慣れない街に地図アプリを起動させ、青になった横断歩道を渡った。






週末の東京。

人が行き交う横断歩道

地図に気を取られて、前から来た人に肘をぶつけてしまった。







ートン、


『あ、すんませ、、』
「ごめんなさい、」









.









.









え、









.









嘘やろ








.









いや




嘘じゃない。




だってこの声を








.









間違うはずがない。









.









離れていくその人の腕を、咄嗟に掴む

驚いて、こっちを振り返るその人。









.









あー

こういう時って

ほんまにスローモーションに見えるんや









.









.









『……、っ、A、』








.







「…………、!!、れ、ん?」









それは




会いたくて




会いたくて




ずっと




会いたくなかった









俺の、特別な人。









.

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ayuha(プロフ) - のりさん» こちらこそありがとうございます(^^)続編も是非読んで下さいね♪ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - お返事ありがとうございます。更新楽しみにしてました。こちらもありがとうございます。 (2020年6月7日 23時) (レス) id: b83e04c731 (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - のりさん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)感情移入して頂けるなんてすごく光栄です!引き続きお楽しみ頂けるようがんばります(・ω・´) (2020年6月7日 21時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
ayuha(プロフ) - はるまきさん» と、いうことでまた再会出来ました♪やっと抜け出せてたー!(途中、どうしても甘が書きたくて魅惑の〜、に逃げました笑)マスク、しんどいですよね( ´Д`)日常が恋しいです… (2020年6月7日 21時) (レス) id: 3d6cda5c80 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - 初めまして。タイトルに惹かれ一気に読ませていただきました。感情移入して涙が出ちゃいました。お互いに思い七年後に偶然にも会うなんて。どんなお話になるのか更新楽しみにしています。 (2020年6月7日 6時) (レス) id: b83e04c731 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayuha | 作成日時:2020年5月28日 2時

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