sweet sweet sweet

little lover〈day3〉 ページ4

手越side


あれから3日

単に身体が小さくなっただけだと思っていたけれど

日に日に子供に戻ってる……？

だって1人じゃ何もできない

仕事はもちろん食事もトイレもお風呂も寝ることすら



「たか……」

「どした？」



邪魔しちゃダメだってわかってる

でも……

1人が怖くて、リビングから事務所を覗きこむ



「退屈？少し待って。もう終わるから」

「ん…」

「てごし？」

「いっしょがいい」

「わかったわかった。大人しくしてるなら
こっちにいてもいいよ？」

「ほんと？」

「うん、おいで？」

「たーか！」

「甘えっ子」

「……ごめんなさい…」

「ばか。いいよ」

膝に座った俺の額にちゅっとキスをするたかは

すごく優しい顔をしている

ごめんね

俺の仕事のフォローも大変なはずなのに

「てごし？」

「おれ……だんだん子供になってく」

「……うん」

「たかに迷惑かける」

「かけない」

「でも」

「じゃあさ。どうせなら楽しんじゃえば」

「へっ」

「なかなか出来る体験じゃないし」

「たかは、他人事だからそんなこと言えんだよ」

「もし元に戻らなかったら養ってやるって」

「たか……」

「俺の子供になればいいじゃん。ずっと面倒みてやる」




〈俺と付き合ってください〉

〈え……、でも俺たち男同士……〉

〈俺も男を好きになるとか吃驚してる。でも手越だから。
男とか女とか関係ない。手越が好きだから〉




告白された時のことを思い出す

きっとこの人は、どんな俺でも愛してくれるんだろう

性別や年齢の壁を超えて

そんな愛情がくすぐったくて

ぎゅっと抱きつくと

同じくらいの強さで抱きしめ返された









「てごしー？お風呂入るよー」

「はぁーい」

今日も、タカに髪の毛と身体を洗ってもらって

ゆっくり湯船に浸かる

「もうでていーい？」

「まだダメ。あと10数えて？」

「いーち、にぃー、さーん……」

数を数える俺を見て、たかは目を細めている

「……きゅーう、じゅ！」

「はい、よくできました。あがろっか」

「おれジュースのみたい」

「はいはい。あがったらね」

「わーい！」

本当のパパみたい

タカの言うとおり、前向きにこの状況を楽しもう

きっと、元に戻れる方法を

けーちゃんとシゲが見つけてくれるはずだから

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