【刀剣乱舞】ブラック本丸を治した新しい審神者は･･･

肆拾肆話─優依の闇─ ページ46

12,000hit突破と、お気に入り登録有り難う御座います！

本当に嬉しいです！

これからも頑張ります！

*｡ﾟ.･*｡ﾟ･.｡ﾟ*｡ﾟ.･*｡ﾟ･.｡*
優依side




『来んなよバケモノ！』

『触んな！血が付くだろ！バケモノが！』


『この野郎が！死ねぇっ！』

『早く逃げろ！』

『優里那っ！逃げてっ！』

優『嫌！お父さん！お母さん！やめてぇぇっ！』

怖い･･･痛い･･･嫌だ･･････


─ワタシヲ、ヒトリニ･･･シナイデ･･････




優｢･･････いやぁぁぁぁああ!!｣

ガバッ！と起き上がる

優｢はっ、はっ、はっ、はあっ、はあっ、はぁ･･･はぁ･･･はぁ･･････｣

荒かった呼吸が段々と落ち着く

優(また、この夢･･････)

時計を見れば、寅1つ時(約3時00分)

1人だったから良かったけど･･･叫んでしまった･･･

額に掌を押し当てる

優(まだ･･･治らないよね･･･)

自嘲気味に笑う

体が細かく震えてる。心臓も煩い

まだ外は暗く、ひっそりとしている

優(闇･･･1人･･････)

そう考えると更に恐怖が増した

優(嫌･･････怖い･･･)

近くに置いていた雪白月を抱えて縮こまる

あの夢を見た後は、眠れない。眠るのが怖い

お母さんから貰ったペンダントを出して見る

この前が左の三日月だったから、丸い宝石はもう黄色の部分は殆ど無くて、大部分が透明だった

優(もうすぐ、新月･･･か･･････)

だからかな･･･あの夢を見るのは･･････

ううん、違う。私が･･･弱いから。まだ抜けて無いから･･･

優(駄目だな･･･私･･･)

ペンダントを握り締め、膝に顔を埋める

つぅ･･･と1粒の涙が頬を濡らした








暫く動かずに膝と雪白月を抱え続け、少しずつ落ち着いていった

部屋の襖を開け、外に出る

縁側に腰を降ろして、庭を眺める

2羽の綺麗な青い小鳥が、ちょんちょんと跳ねている

風が頬を撫で、桜の葉を揺らす

まだ時刻は卯2つ時(約5時30分)

優(･･･少し、やろうか･･････気が晴れるかもしれない)

そっと庭に降り、誰にも見られないよう、裏に行く

周りを見て、誰もいない事を確認する

そして─



私は、舞い始める



自由に･･･感じるままに･･･

聴こえる筈の無い笛の音(ね)、琴の音が聴こえる

ただ私は踊った。着物の袖を揺らし、髪をなびかせながら･･･

今迄もこうやって踊った

踊るのが、好きだから

少しでも、この闇を払える事を願って

今も、私は舞う

肆拾伍話─裏の畑にて─→←肆拾参話─種まき─

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す