弐拾漆話─深夜の笛の音─ ページ29
Noside
優「無理に認めてもらわなくても構いません。ただ、手入れだけはやらせてください。」
山姥切「・・・」(スッ
山姥切は自身を鞘に納めた。
山姥切「いきなり悪かった。」
そっとかぶりを振る優里那。
優「いえ・・・皆様の傷が治って・・・良かった、です・・・」(フラ
突然、優里那の体が揺れ倒れた。
山姥切「おい、どうした?」
襖が開き、薬研が入ってくる。
薬研「やっぱりか・・・よっと。」
優里那を抱き上げ、出ていこうとする薬研。
山姥切「薬研。そいつはどうしたんだ?」
薬研「多分霊力を大量に使ったからだろうな。少し気を失ってるだけだ。中傷や重傷の刀を一気に手入れしたからな。」
山姥切「そうか・・・」
薬研が大広間を出ていき、静寂が訪れた。
─離れ─
眠る優里那と見守る沖田組と粟田口の4振り。
加州「主って無茶するね。」
一期「そうですな。」
乱「大丈夫かな?」
薬研「気を失ってるだけだし、大丈夫だと思うぜ。」
大和守「早く目が覚めるといいね。」
鳴狐「うん・・・」
*。゚.・*。゚・.。゚*。゚.・*。゚・.。*
優里那side
優「・・・ゃ・・・ぃゃ・・・・・・っ!」(ガバッ
目に映ったのはいつもの離れ。
優(誰かが運んでくれたのかな・・・?・・・はぁ、嫌な夢・・・)
また見た。ほんと嫌だ・・・
周りを見回すと薬研様が寝ていた。
外を見ると、真っ暗。きっと深夜なんだろう。
何だか目が覚めてしまったので、起こさないように立ち上がって外に出る。
空を見上げれば、満月が浮かんでいた。
やりたい事が湧いてきて、柱を使って屋根に登る。
そして、ポケットから龍笛を取り出す。
何となく吹きたくなった。
笛を撫でてから、唄口に口を当てる。
皆様寝てると思うから大きな音を出さないように、目を閉じ静かに吹く。
優(気持ちを込めて、吹く・・・)
母様から教えてもらった事に気を付けながら吹いていく。
気持ちの済むまで吹き終わり、唄口から口を離す。
いつの間にか流れていた涙を拭い、月を見上げる。
優(満月・・・"お母さん"が好きな形・・・)
暫く月を見て、縁側に降りる。
離れに向けて、歩き出したその時
?「良い音色だな。」
後ろを振り返ると、黄色の飾りを頭に着けた美しい方が立っていらした。
優「ぁ・・・えと・・・貴方は?」
?「俺か?俺の名は三日月宗近。ちょいと話をせんか?」
三日月様に誘われ、2人とも縁側に腰を下ろした。
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華狐(プロフ) - はい。読んでくださる読者様は神様なので。 (2017年10月25日 20時) (レス) id: 0a579a2e48 (このIDを非表示/違反報告)
殺戮の天使(プロフ) - 華狐さん» 私やてw鈴木順早!それとも分かってて敬語使ってる??w (2017年10月25日 20時) (レス) id: 634692efbb (このIDを非表示/違反報告)
華狐(プロフ) - 殺戮の天使様、有り難う御座います!頑張ります! (2017年10月25日 20時) (レス) id: 0a579a2e48 (このIDを非表示/違反報告)
殺戮の天使(プロフ) - キタ━(゚∀゚)━!頑張ってね!byありさ (2017年10月25日 10時) (レス) id: 634692efbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華狐 | 作成日時:2017年10月23日 23時